ACT.11
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「今なんつった!」
ギースの言葉にバルフレアが珍しく噛みついた。
しかしギースは彼の問いを答えることなく…というか聞こえなかったかのように流し、ウォースラを向いた。
「アズラス将軍、ご一行をシヴァへ。数日でラバナスタへの帰還許可が下りる」
力なく歩くアーシェ、問いたげなバルフレアと共にアルフィナ達は帝国兵に連行された。すると、歩き出そうとした一行へギースが思い出したように振り返った。
「あぁ、そこの娘は例の部屋へ」
─!?
アルフィナとヴァンは咄嗟にパンネロを背に隠した。ギースはアーシェを殿下と呼んでいる以上、残る“娘”はアルフィナとパンネロだけになる。(フランは娘という歳ではない)
「そやつではない!そこの茶髪の者だ!」
『…っ!?』
パンネロではない、と言ったギースはアルフィナを指差した。
途端、アルフィナは両脇を帝国兵に捕らわれ抵抗も虚しく、ぐいっと力強く引っ張られる。
「っな!?どういう事だ!」
バッシュが真っ先に声を荒げた。
「言ったはずだ。暁の断片と“ある人物”と引き換え、とな」
「まさか…っ」
「お察しの通り。ある人物とは、ヴェスパニア家の後継ぎ…つまり、その娘だ。」
『――…っ、』
頭が真っ白になる。
ついにバレてしまった…。頭から体中に警鐘が鳴り響き顔が青ざめていく。
だが何故ギースがそれを知っているのか。
「ふざけるな!」
バルフレアがギースに詰め寄ろうとしたが、その目の前を帝国兵が立ちふさがった。
その間にもアルフィナは一行から引き離なされていく。
『は、離せ!離して!みんな…っ!』
「アルー!」
パンネロが叫んだその言葉を最後にドアが閉じられてしまったのだった…。
問い詰めるバッシュにウォースラはただ「ダルマスカの為だ…」ととても苦しそうに呟いたのだった──。
──…、
『……っ』
目が霞む…。
いつの間に寝たのだろうか。目覚めたばかりの頭はなかなか起きてはくれなかった。
『あれ…』
ここ、どこだ…?、と一瞬思ったが、すぐに思い出した。 あぁ、自分はスリプルの魔法をかけられたのだと。
「起きたかね」
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