ACT.11
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再びリヴァイアサンに連行されたアルフィナ達をジャッジ・ギースが待っていた。
「先日は実に慌ただしくご退艦なさったので我々に無礼があったのではないかと心を痛めておりました」
うそつけ、と私は心の中で呟いた。皮肉ったギースのセリフにアーシェは睨んで返す。
「痛む心があるというの──本題に入りなさい」
「破魔石を渡していただきたい」
単刀直入に問えば、あっさりと返ってきた。だがそれよりも驚いたことが、
『破魔石…?』
「破魔石って…」
パンネロは咄嗟にラーサーから貰った人造破魔石を背に隠す。
それにギースは声を荒げた。「そのような模造品ではない!」、と。
「我々が求めているのは覇王レイスウォールの遺産である《神授の破魔石》だ」
そこでギースは視線をある人に向けた…。
「まだ話してなかったのかね、
───アズラス将軍」
──!?
誰もが我が耳を疑った。驚愕し、みんながウォースラに振り返る。
言葉が出ない。驚き見つめる視線を余所にウォースラはアーシェに寄った。
「殿下、暁の断片を。あれが破魔石です」
「なぜだウォースラ!」
声が出ないアーシェに代わりバッシュが叫んだ。
「帝国は戦って勝てる相手ではない!ダルマスカを救いたければ現実を見ろ!」
『…その現実から目を背けたのはあなたの方です!』
そこで初めてアルフィナがウォースラに反論した。信じて疑わなかった人。自分にも、私達にも堅く厳しい人ではあったが、心の底から信頼出来る人だ。…、否、だった…。
「黙れ!お前には分かるまい!」
『分からない!将軍が選んだ道の平和に幸せはない!欲しくもない!』
「ならばこのまま我々が疲弊して滅びるまで帝国と闘うつもりか!」
その言葉にアルフィナはぐっと言葉を詰まらせる。
『…私は、簡単には帝国に屈せない。
──覚悟はある。私は…戦う!』
「アル…」
ウォースラの裏切りに打ちひしがれていたアーシェは目を見開きアルフィナを見た。
彼女の国を想い、帝国に負けたくない、という気持ちがひしひしと伝わってくる。そこまで想っていてくれているとはアーシェも想像していなかった。
だがそんな想いを無惨にもウォースラが削ごうとしている。
「貴様1人の力で何が出来る!自惚れるな!」
『私だって…、私だって…っ!』
喉まできた言葉が出ない。言い返そうとしたアルフィナをバッシュが腕を上げて止めさせた。
そしてアルフィナを庇うように前に立ちはだかる。
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