ACT.10
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しかし、その追い討ちはアルフィナに当たる前に大剣が受け止めてくれた。
『…将軍!』
「無事か」
ウォースラだった。
無事か、と聞かれアルフィナはすぐに頷くと、ウォースラは下がれ、と目で合図をし、自分は大剣に力を込め魔人を押し返し始めた。
『パンネロっ』
「平気!」
思い出して、振り返ればパンネロは元気そうに手を上げた。そしてまた魔法を詠唱し始める。
ウォースラが魔人を抑えている中、私はバッシュ小父様の元へ駆け寄った。
『小父様ディフェンダーを!』
「─!!…、…わかった。だが無理はするな」
『はい!』
久しぶりにアルフィナの手に戻ったディフェンダー。その重みと手触りに心なしか安心が生まれた。
キッと気を引き締めて剣を鞘から抜く。刃こぼれどころか汚れ一つない刃に、知らない間にバッシュが手入れをしていてくれたのだろう。
『──やぁあ!!』
大きく振りかぶり勢い良く刃で両断する。
剣で、銃で、魔法で確実に魔人を追い詰めていった。
フランとパンネロが同時に放ったウォータの魔法を最後にとうとう魔人は地面に膝を着かせる。
崩れ落ちた魔人。
その巨体が金色に輝いたかと思うと、あっという間に光の粒となって消え、その光の粒が全て消え去ると赤い紋章が刻まれたクリスタルが宙を浮かんでいた。
『あれなに…?』、と皆の心境を代表してアルフィナが言った。ヴァン達はただただあっけにとられるばかり。
そんな中、フランが伝承を語り出す。
「かつて、神々に戦いを挑んだ荒ぶる者ども──敗れた彼らの魂は、ミストに繋ぎ止められて、時の終わりまで自由を奪われた──ン・モゥ族の伝承よ」
「王家には覇王と魔人にまつわる物語が伝わっています。若き日のレイスウォール王は魔人を倒し、神々にみとめられたと。以後、魔人は王の忠実なしもべとなったそうです」
そういえばそんな事が書かれた書物を王宮の書庫に置いてあった気がする、とアルフィナは思い出す。アーシェが言っていた覇王に仕えた魔人の話。そんなの居るわけない、と当時は興味も示さなかったが…。
実際、目の当たりにすると魔人の存在感にひしひしと実感した。
世界は広いのだと…。
「で、今だに覇王の財宝を守ってた訳か」
「いいえ。財宝とはその召喚獣そのものでしょう」
アーシェが言った言葉にバルフレアは「なんだと!?」と異議を唱えた。…というか吠えた。
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