盲目の錬金術師
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コツ、コツ、コツ…。
中央司令部。
地下深くをサヤは歩いていた。
暗闇の中をぼんやりと足元だけが照れされた、だだっ広い空間にブーツの音が響く。
「おかえりなさい。」
『!、ラスト。』
暗闇に紛れて、黒髪の女性がどこからともなく現れる。
「どうだった?例の男は。」
『…。確かに人体錬成は行っていた。両目を、失っていたよ。』
「そう。それで?人柱として使えそうかしら?」
そう。調査とは表向き。
本当はジュドウという人物が人柱としての力量があるかを確かめることだ。
『…いまいち決定打には欠ける、といったところかな…。せいぜい候補の1人として置いておくくらいが妥当だと思う…、』
「なるほどね…。わかったわ。“お父様”にはそう伝えておくわ。わざわざ行ってもらったのに悪かったわね。」
『別に…。東部に戻る。』
「えぇ。またなにかあったら声をかけるわ。その時はお願いね。」
『……。』
視線だけちらりとラストに向けるとそのままサヤは踵を返して暗闇に消えていった――。
必要な人柱はあと3人……。
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盲目の錬金術師
fin.2022/06/01