第39話
夢小説設定
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『い…ったい!いきなり何をする!』
「無茶しやがって。寿命が縮んだかと思ったぞ。」
『はぁ?いったい何の話よっ。そもそもあなた誰?』
エドは少しほっとした。
記憶を無くしてもサヤはサヤのままだったから。記憶を無くして不安そうにしているのではないかと心配したのだが、どうやら必要なさそうだ。
「俺はエドワード・エルリック。お前の…と、友達…か?」
『なぜ疑問系なの。』
「う…、」
はっきりと友達と言ったことがないため、少し複雑なエド。自分らは友達というほどでもないような、知り合い?という方がしっくりくるかもしれない。
だが、たかが知り合い程度の人にいきなり殴られるのもどうかと思うのだが。
「と、とにかく!俺はお前を知っている。今のお前は記憶を無くしてるんだ。」
『記憶を…無くしてる?それは何故だ。』
「それはあとでちゃんと話すよ。とにかく今は一緒に帰ろう。」
『帰るっていったいどこに…、』
「“俺達の世界”にだ。」
エドは手を差し出す。
その手を見てサヤは不審そうな顔をするが、恐る恐るその手を握った。
知らないはずの人なのに、不思議と安心した。
この手を握ってもいいのだと。身体が勝手に動いたような。
私はこの人を知っている…。
あるはずのない記憶のどこかにこのエドワード・エルリックという人物がいるような気がして。
彼の手を握ったとき、真っ白い空間が暖かな光に包まれていく。
眩しくて目を閉じた。
帰ろう、
俺達の世界に――…。
*
――…っ
サヤ―、
「―サヤっ!」
『――…っ、』
パチンと目が開く。
目に飛び込んできたのは、真っ青な空と――…、
「サヤっ」
さっきの失礼な奴だった。
その他にも見知らぬ人が大勢、自分を覗き込むように見ている。
『…、ここ、どこ。』
「――サヤ姉様!」
『メ、メイ、?』
良かっタ!とボロボロ泣く少女は自分が知っている人物より少し大人になった姿をしていた。サヤにはそれが理解出来なくて。
ただ目の前の人物がメイ・チャンということはすぐわかった。
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