第38話
夢小説設定
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「賢者の石…」
「兄さん、それは…」
目の前に出された賢者の石。
これを使えば彼女を取り戻せる。
…が、果たしてそれが正解なのだろうか。
石の力でサヤを取り戻すことが正しいことなのだろうか?
自分達の身体を取り戻すのに石は使わないと2人で誓ったが、彼女は違う。
そこにこだわる必要はない。
しかしエドはリンが持つ賢者の石を受け取れないでいた。
俺が助けにくるのを信じて待っているとアルが言った。
…信じて待つ。
「ダメだ…、それは使えない…」
「エドっ」
「兄さん…」
考えろ…、考えろ…、考えろ…っ!
なにか他の方法を考えるんだ!
思考を止めるなっ、あきらめるな!
身体張って俺達を助けてくれたあいつを、今度は俺が助ける番だ!
「――…。」
するとなにかひらめいたのか、突然エドが立ち上がる。そして落ちている棒切れを拾うと、地面に何かを書き始めた。
それは錬金術に詳しくないリンでもわかった。
「人体錬成の、陣…!」
「ちょっと行ってくるわ。…鋼の錬金術師最後の錬成にな!」
パシン、と両手をあわせ、陣に手をつく。
きっとこの仕草もこれで最後になるのかな。
「とっとと連れ戻して、そこの寝坊助起こしてやんないとなっ」
バシィと錬成反応の光がほとばしる。
光が消えた時、エドの姿はどこにもなかった…――。
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第39話