第30話
夢小説設定
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『……っ、』
何、今の…、
ふいに頭の中で男の人に呼ばれた気がした…。
頬を優しく撫でられたような、そんな優しい声。
その声がとても懐かしくて、愛おしくて…。
「サヤ…、」
『あなたは…、』
突然姿を見せた彼女。
心の準備なんてものをする間もなく現れたこともそうだが、なによりも以前会った時より大人びた姿に2年の歳月を感じ、驚いて。
少女という言葉から女性、という表現が相応しい姿へと変貌していた。
『あ…、』
一筋の涙が流れた…。
溢れる涙が、雨のように零れていく。
私の、思い出せない記憶の中の声と同じ声で目の前の彼が私の名を呼んだ。
この胸を締め付ける想いは一体何?
記憶を無くした私をどうか許してください。
約束をいまだに果たせなくてごめんなさい。
これからはずっと傍にいます。
だからあなたもずっと私の傍にいてください。
愛が、
人形だった彼女を、
獣だった彼を、
人に変えた…――。
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第31話