第36話
夢小説設定
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ドン!
その衝撃は地下だけでなく、ホークアイ中尉達がいる階やスカーが戦っている階、さらに地上にまで及んだ。
片が付いた、と思った。
…が、
『……。』
「全員、俺の傍を離れるなよっ」
その声はホーエンハイムだった。
みんなダメだと思った。
だが、彼が己の中の賢者の石を使ってバリアをはってくれたおかげで命拾いしたのだ。
ものすごいエネルギー同士のぶつかり合い。
それをみた“お父様”はさらに追い打ちをかけるように追加でエネルギーの塊を落とす。
「ぐ…っ!」
『ほう…、たかだが五十万人の賢者の石で頑張るものだな…。…だが、時間の問題だ…。』
今度は足をトンと踏み鳴らす。
すると地面が盛り上がり、エド達を襲う。
相変わらず錬金術は使えない。
成す術はない。
「くそ…っ!やべ!」
『上からの攻撃を防ぐのが精一杯で足元まで防御が回るまい』
ガガガ…ッ!
さらに激しい衝撃が周辺を揺らした。
どんどん建物の破片が散乱し、崩れ落ちていく。
今度こそ終わりか――…。
ギシギシ
『……。』
「メイ…ッ!」
「…ッ!」
アルフォンスが叫ぶ。
瀕死の傷を負う彼女が錬丹術を発動させていたのだ。
「地面の防御はお任せくださいアルフォンス様!」
地の力の流れを読み、利用するのは錬丹術師の十八番。
錬金術とは違うエネルギーを使う錬丹術。
今ここにいる中で唯一、メイだけがその使い手で。彼女がここにいることは幸運としか言いようがない。
「しかもその力が大きければ大きいほど、こちらの利用できる力も大きくなるんでス!」
『……。』
いがいとしぶとい。
そんな顔をしていた。
『…。あまりここを壊したくはないのだが…。まぁ後で再生すればいいだけだ。』
掌でさっきとは雰囲気の違うエネルギー体を生み出す。
それのやばさはすぐに肌で感じた。
「ちょ…、おまえ、それ…ッ」
『気づいたか。…神を手に入れた私は今や、掌の上で“疑似太陽”を作ることも可能だ。』
「太陽って…っ核…融――…、」
それは空高くにあるものと同じ見た目をしている。
小さくとも伝わる熱気がさっきとはけた違いのエネルギーを感じた。
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