第34話
夢小説設定
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サヤ達の奇襲を気にスカーも反撃に出る。
向けられる剣を破壊し、人体破壊で大総統候補達を倒していく。
マスタング大佐も錬金術で敵を倒すと一目散に中尉の元へ駆けた。
「賢者の石っ!」
「賢者の石ですっテ!?」
その言葉に反応したのはメイ。
床に落ちる賢者の石を拾おうとするも邪魔され遠くへ転がっていってしまう。
「穴の上からだいたいの話は聞いてた!こいつらは任せろ!」
「すまない…頼む!中尉…!」
ダリウスが大佐をフォローする。
ホークアイ中尉の顔色がだんだん青ざめてく。血を流しすぎたのだろう。
『私に任せてっ』
「サヤ…っ」
床に流れた中尉の血液を使って五芒星の陣を描きクナイを刺す。
そこへ中尉を横にさせればバチィ!と錬成反応が起きる。
『傷は塞ぎました。あとはちゃんと医者に見てもらって…って大佐聞いてますか!』
「すまないっ、ありがとう…!」
サヤの注意もそっちのけ。
余程肝が冷えたことだろう。
安堵したかと思えば力いっぱい中尉を抱きとめる大佐。
…ん?2人ってそういう関係?
「大佐…、私の目配せによく気付いてくださいました…」
「付き合い長いからな。それに“人体錬成なんかしたら撃ち殺してやる”…って形相で君が睨むのでね」
大佐のセリフに中尉は思わず笑みを浮かべたのだった。
ダリウス達が敵を全て倒し終えた。
マスタング大佐が礼を言う。
少しだがキズが見えたのでサヤが錬丹術で治療しようとしたとき、はっと向こうを見た。
コツ、コツ……───。
『…ラース…。』
「ブラッドレイ!」
「あっ、賢者の石っ…!」
現れたのは満身創痍のラースことキング・ブラッドレイ大総統。
血の滴る手で足元に落ちていた賢者の石を拾う。
「君なら目の前で大切な者が倒れたら迷い無く人体錬成に走ると思ったのだがね」
「…少し前の私ならそうだったかもしれません。ですが今の私には止めてくれる者や、正しい道を示してくれる者がいます。」
「……。」
マスタング大佐の答えに無表情だった大総統がふっと笑みをこぼした。
「…。…ふっふ…。いつまでも学ぶ事を知らん哀れな生き物かと思えば、君達のように短期間で学び変化する者もいる…。まったく人間というやつは、思い通りにならなくて腹が立つ。」
一応ほめられたのか、なんなのか。
ほんの一瞬だけキング・ブラッドレイ大総統という人間の姿を垣間見た気がした。
『…っ、』
「!、姉様っ」
ちょうどサヤ、メイが立っている場所。
足元から、一際強い気配を感じた2人が揃って下を睨みつける。
「どうした。」
と、スカー。
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