第32話
夢小説設定
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ズカズカ進む見慣れぬ一行に研究員達も何事かとうろたえる。
「はい、ちょっと通るよ!」
たしかこの辺に…、と何かを探すエド。
以前、アルからの情報でこの辺りに地下への入り口があり、後日エドが確認に行くと錬金術で塞がれていたという。
その錬成の跡を探していているのだ。
「確かこの辺に…、…あった!」
バシィ…っと無駄に派手な扉を錬成する。
その扉の真ん中の角の生えた生き物は何なんだろう…。シンでも聞かないような生き物だ。
開いた扉の先は明かりのない湾曲した道が左右に続いていた。
アルがいればわかったかも知れないが、あいにく不在。自分たちで進むしかない。
『真っ暗…、』
「…二手に別れるか?」
エドの提案にだな、とホーエンハイムも賛同。
「俺はこっち。エドワードとスカーはあっち。」
「なー!なんでおれがこいつと!」
「だって錬成の力配分でいったらこうだろ。それにあいつが錬金術封じの技使った時にお前は無力だったけどスカーは使えたんだろう?」
『そういえばそうだったっけ。』
以前地下に侵入された時、お父様が錬金術封じをしたのにメイはおろか、スカーも使えたことにエンヴィーはものすごく驚いていた。
ということはスカーの錬金術はアメストリス式ではないということになるのだろうか。サヤはそんなことを1人考える。
むぐっ…。と押し黙るエド。
反論出来ないから余計に悔しいのだろう。しかもホーエンハイムに言われてしまうのがまた余計に腹立つ。
「じゃこいつらセットで決まりだな。」
「おれは規格外だから1人で大丈夫だ。あとはそうだな…、シンのお嬢さんにボディーガードをお願いしようかな。」
ホーエンハイムの顔がすこし緩んだ。
『私も…?』
「君はエドワードとスカーのセットについててやってくれ。」
『あ…、』
横でまだ納得出来ないエドが頭を抱えてうなっていた。
「大事なんだろう?」
『…ありがとう。』
私がスカーと離れたくないのを察してくれたのか、ホーエンハイムはランファンだけを連れていった。
「じゃあいつを見つけたら全力で壊す方向で」
「アイアイ」
こうしてホーエンハイムはランファンを連れとエド達と別れ、反対の道を進んでいく。
本当に2人だけで大丈夫だろうか、と心配になったサヤは歩きながらも視線は後ろを向けたまま。
『いたっ』
「いでっ」
「なにやってんだ、エドとお嬢。」
視線を前に戻す際、まさか目の前にエドがいるなんて思わなくて。サヤのおでことエドの後頭部が見事にぶつかった。
『きゅ、急に止まらないでよっ』
「そっちこそ前見て歩けっつうのっ」
いててとお互いぶつけた所をさする。
道も暗いので仕方がないのだが。
久々に一悶着あるかと予感する。
今ここにストップ役のアルがいないのが不安だ。
だが、その前にエド達がいるこの場に異変が起きる。
…正確には中央全体なのだが。
ぎゃぁあぁあぁぁ─────……
ぞくり。
『……っ!』
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