15話
夢小説設定
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『マルコーさん、』
「……、君は…」
合成獣を2匹監視役に繋いだ部屋にマルコーさんはいた。
こころなしか、顔が少しやつれている気がする。
中に入るとマルコーさんは案の定、サヤの顔を見て驚いた顔を見せる。
『お久しぶりです。…ていうのもやっぱり変かな…』
「あの女が言っていたのは本当だったんだな…」
『女…?』
ラストの事だよ、とマルコーさんは言う。
「以前君らと出会った後、あの女も私の元へやって来たんだ」
『…エンヴィーから聞きました。私達を尾行していた、と。ごめんなさい。あなたに迷惑をかけてしまった…』
「……。」
謝罪するサヤの顔をマルコーさんはただじっと見つめていた。
「…私にはあの時君が見せた笑顔がどうしても偽物だとは思えないんだ。」
『……。』
「君は本当に彼らの仲間、なのか?」
なにかにすがるような目でこちらを見るマルコーさん。間違いであってほしいという想いが彼から伝わる。
だが、ラストがマルコーさんに何を話したかは知らないが、私は間違いなくホムンクルス側の人間なのだ。
「ラストは私に言ったんだ。もし逃げ出すようなことがあれば、君にあの町を消させるように仕向けると…」
『……。』
「あの子はそんなこと出来るような子じゃない、と私は言ったがあの女は笑って“出来る”と言ったんだ…。」
それがとても信じられない、とマルコーさんは嘆く。
膝の上の両手をぎゅっと強く握りしめる。
『…嘘ではない。やれと言われれば私は躊躇なくしたと思う。』
「!…そんな…っ」
ただ…、とサヤの言葉が続く。
『少し前の私なら、な。…今は、自分がどうしたいのか分からない…』
「サヤちゃん…」
意外な言葉が自分の口から出た。
言った本人も少し驚いていて。だがおそらく本心だと思われる。マルコーさんもまさかの発言に少し驚いていた。
会話が続かずとまた来ます、と言い残してサヤは部屋から出ていったのだった。