14話
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〇月✖日・曇り
これが最後の日記になるだろう。
世間に存在する漆黒の錬金術師、サヤ・グレイスは闇へ消える。
そして私はこう名乗ろう。
終わりと始まりのホムンクルス
フィーネと…。
―――。
『グラトニーは?』
真っ黒いロングコートのフードを目深く被り、顔を隠したサヤがエンヴィーを見下ろす。
「今ヤツを追ってる。つーかさ、なんでお前まで来んの」
『別にエンヴィーを心配したわけじゃない。けじめを着けに来ただけだ。』
けじめ、ねぇ。とエンヴィーがぼやく。
その遠くではバリー・ザ・チョッパー(肉体)が魂を探し回って街を駆け回っている。その彼をグラトニーが追ってる最中だ。
廃屋の屋上から様子を伺うエンヴィーとサヤ。
『(シン国からの密入国者も脱走した聞く。おそらく留置所襲撃犯と行動を共にしている可能性がある…。)』
1人考え込んでいるとエンヴィーとサヤの元に黒装束の戦士が音もなく突如現れた。
一発で自分たちがいる場所がなぜわかったのか。
度肝を抜かれたように驚く二人。
『………。』
「…誰だ。何でここにいると一発でわかった。」
「貴様こそ何者ダ。中に“何人いル”?」
その言葉に目を見開く。
『…!(エンヴィーの気配がわかるのか…。)』
黒装束の声はおそらく幼い少女のものだろう。
少し訛りのある喋りが気になった。
ピンと張り詰めた空気に身を構える。
「……。ここには監視に来ただけなんだけど、しょうがないなぁ」
『エンヴィー…。』
「やだなぁ。ケンカは嫌いなんだよね」
そう言い、ゆっくり立ち上がるエンヴィー。相手をする気まんまんのようで、その雰囲気を察した黒装束は閃光弾を打ち上げる。
いまのでここの場所が敵に知られた。
直感でエンヴィーと黒装束を戦わせるには相性が悪いと感じたサヤはエンヴィーに下がるよう進言する。
『下がって、エンヴィー』
「あぁ?何言ってんのいきなり」
『こいつの相手は私がする。エンヴィーはグラトニーの加勢に行って』
「はぁ?どういうつもりだ!」
指図されたことに腹が立つのか、突っかかるエンヴィー。
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