13話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「でもヒューズ中佐、田舎に引越したんだってなー」
『引越し…?』
意外な言葉がエドから出てきた。
まさか知らないの、か…
『誰がそれを…?』
「大佐だよ」
『大佐が?』
わざとエド達に言わなかったのだろうか。
「会いたかったのにね」
と、アル。
『そ、そっか…残念だったな、』
「まぁ最近なにかと物騒だしなぁ」
仕方ないか、とエドがぼやく。
本当にそう思い込んでいるエド達に私から実は…、と真実を言える勇気も無く。まるで自分もそう思っているかのように残念だと、言ってしまえる自身が情けなくて。
この後一緒に食事でもどうだ、と誘われたサヤ。珍しくエドが快気祝いに奢ってやるなんて言い出すもんだから熱でもあるのか、と問うと案の定怒るエドワード。
『その気持ちだけ受け取っておく。また今度な。』
「ったく。人が親切に言えば…」
「はいはい、行くわよー」
呆れながらウィンリィに連れていかれるエド。その後をやれやれとアルが付いていく。
そんな3人の後ろ姿をホテル前で見送っていると…
「サヤ!」
『ん?』
エドが振り返る。
なにか言いいたそうな顔をしていた。
「あのさ、お前東のシンの国知ってるか?」
『シン?砂漠の向こうにある国の事か?』
まったく脈絡のない話題にサヤは首を傾げた。
「そのシンの国に知り合いとか、いたりするのか?」
『私にシン国の知り合い…?何故そんなことを聞く、』
「いや。ちょっと前に人を探してるやつに会ったんだ。そいつシンから来たっつってさ、サヤ・マオって名前の人探してるって」
『………。そのシン国から来た人、名前聞いたか?』
「あぁ。リン・ヤオってやつ」
『リン……。』
リンの名前を告げた途端、サヤの表情が一変し、今まで見たことのない冷徹なものへと変わる。
『そんなやつ、知らんな。私には関係ない人だ。』
「…そっか。そーだよな、やっぱ別人だよなー」
「姓も違うもんね」
エドとアルがそう話してるうちにサヤはさっさとエド達とは反対方向へと歩いていく。
「……サヤ?」
急に態度が変わった彼女にエド達は不思議に思うのであった。
何故、今頃になって……。
『リン…』
.