10話
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『どうしてウィンリィが?』
「実はエドの機械鎧が故障したみたいでよ、入院中ってのもあってわざわざリゼンブールから出張に来てもらってたんだよ」
『え、…入院!?』
ちょっと待て。どうなってるんだ。
というか、私の知らない間にエド達は何をしたんだ。
戸惑いを隠せない私にヒューズさんは事の顛末を話しだした。
ヒューズさんの説明によると、マルコーさんの研究資料を解読出来たはいいが、なんと賢者の石の材料がまさかの“生きた人間”であって。
一度は落ち込んだらしいが、エドはその先にまだ何かあると考え思い切って怪しいと睨んだ第五研究所なるものの調査に行ったんだと。
『(第五研究所は確か今は廃墟になってるところだったはず、)』
そこで侵入者避けのトラップで少し戦いがあり、重症を負い入院、おまけに機械鎧も壊れるという悲劇に見舞われたという顛末。
エンヴィーが自分たちの存在もちらつかせておいた、と話していたが
おそらくそこで接触したに違いない。
『…そんなことが…』
「でな、相変わらずせっかちなやつでよ。まだ完治してねぇってのにもう行っちまいやがったんだ。」
『…ヒューズさん、このことを他に知ってる人は?』
「賢者の石についてか?あとは、アームストロング少佐が聞いてる。ほかには一部だがロス少尉とブロッシュ軍曹が知ってるな…。」
『3人か…。』
ヒューズさんを含め、この4人が賢者の石について知っているといことになる。
やはりこの中だと一番警戒すべきはヒューズさんだろう。
何より頭がキレる。こちらの思惑が悟られかねない。
『ありがとうヒューズさん。』
「おう、じゃまたなっ」
ホテル前まで送ってもらい、ヒューズ中佐は1人帰宅の道を進む。
その背中を見送ろうとその場に立ち尽くす。
『ヒューズさんっ』
「ん?」
遠のく背中に不安を覚え、思わず引き止めてしまう。
『…気を付けて。その、いろいろと…。予想以上に危険な橋だと思うから…』
「あぁ、大丈夫だ。じゃあな、おやすみ」
『…おやすみなさい…』
ヒューズ中佐の背中がどんどん遠くなる。
暗闇に消えた姿。さらに不安が込み上げてきた。もう会えないような…、そんな感覚。
どうか気の所為でありますように。
『…大丈夫、だよね…』
そう自分に言い聞かせて…――。
その感は決して気のせいなどでは終わらなかった―――。
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