10話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
とりあえずしばらくはヒューズさんにくっついていたほうがよさそうだ。
監視してろと言われたが、こそこそするより堂々と近くにいた方が怪しまれないだろう。
あと、ほかに賢者の石のことで知っている人はいないだろうか。
『とりあえず、…外で待ってようかな…、』
一応、国家錬金術師であるから軍法会議所に入れない事はないけど入ったところでヒューズさん忙しいだろうし。
出入り口の側で壁に凭れ、楽な姿勢でヒューズさんが出てくるのをひたすら待った。
そして、日はすっかり落ちてしまい。
『(遅いなぁ…。今日も残業なのかな、)』
自宅へ帰る足並みもまばらになり人影も見えなくなってきた時間になった頃、ようやくサヤの待ち人が姿を現した。
「ん?そこにいるのはサヤじゃねえかっ」
『…あ、ヒューズさん』
「リゼンブールから戻ったのか。どうした?こんな所で」
相変わらずのヒューズさんが軍法会議所からようやく出てきた。
その姿を見て少し安心した自分に気づく。
『中央に戻ってきたから、ホテルに行く前に挨拶だけでもと思って…』
「そっか。ん?ホテルに行くんだったらうちに来りゃいいのによ!」
『今日はもう遅いですから、また後日伺います。グレイシアさんにもエリシアちゃんにも久しぶりに会いたいですから』
「そうか、そうかっ」
嬉しそうに頭を上下に振るヒューズさん。
だいたいこういう顔の時は、決まって…
「うちの娘、なんと3歳になったんだよ~」
『そ、そうなんですか…』
娘自慢である。
懐にいつも忍ばせている写真。
ずいっと目の前に突きつけられた写真には可愛い女の子が写っていた。
ヒューズさんのお決まり娘自慢を聞き流しつつ、帰宅の道を歩む。
東で過ごした事や、最近の事。
エドとアルの故郷の話など、たくさんした。
『エド達は中央には居てないんですか?』
「あぁ、あいつらならたしか…、ダブリス、だったかな。そこへ行ったよ。ウィンリィちゃんも一緒に。」
『…え?ウィンリィ?』
ウィンリィ?
リゼンブールの?
.