10話
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同日、夕方――。
〈中央ー、中央ー。〉
イーストシティ発の列車が、中央駅に到着した。
『久々だなぁー、中央。いつぶりかな。』
イーストシティと違ってやっぱり都会である。中央駅は多くの人でごった返していた。
人混みに揉まれながら、ようやく駅の外へ。
…と、そこへ、
クラクションが鳴る。
サヤが振り返ると、そこに軍用の車が待っていた。
中に乗っていたのは…
『……、エンヴィー』
「よっ。」
車の後部座席に乗り込んだサヤ。その顔は無表情そのもの。
『どうして中央に来てるってわかった』
「ラストから連絡があったんだよ。有り難く思ってよー。わざわざ迎えに来てやったんだからさ」
『迎え?よく言う。“仕事”を持ってきたの間違いだろう』
その返しにエンヴィーという男は口を釣り上げ、不気味に笑う。
「まぁ、そうともいう。」
『で、何をしろと、』
「実は鋼のおチビさんのせいで色々と知られちゃってねー、一応ラースが釘を刺してくれたけど、大人しくしてるとも思えない。」
『鋼の、おチビさん?』
って、それってエドの事だろうか。
「鋼の錬金術師、だよ」
『中央にいるのか?』
「いや、情報によると最近南に行ったらしい」
『南か…、なんでまた。で、色々ってどこまで知られたんだ』
「賢者の石の材料とか。そのための錬成陣とか、まぁそのへん。念のためオレ達の存在もチラつかせといた」
『……。』
エンヴィーの言い方からして、エドは賢者の石について色々知ったということになる。
材料がなんなのか、作り方もおそらく。
『それで?ラースが釘刺してくれたんなら、他にすることなんて…』
「実はそのことを他にも知ったやつがいてね」
『…そいつを監視してろ、と?』
サヤの返答にエンヴィーはご名答、と機嫌よく笑う。
「最悪、始末しろ」
『始末…。で、その余計な事を知った奴というのは誰?』
マース・ヒューズ――。
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