10話
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〈中央(セントラル)行き、まもなく発車します。〉
イーストシティ駅
サヤは1人、中央行きの列車に乗って出発を待っていた。
エド達はまだ中央に居るだろうか。
あれで結構せっかちだからなぁ。
…あ、せっかちなのは兄だけか。
『マルコーさんの資料、解読出来ただろうか…』
以前、田舎町で偶然出会ったマルコー先生。
エド達に持ち出した賢者の石についての資料の在り処を教えてくれた。
…それが結果として吉と出るか凶とでるか。
〈中央(セントラル)行き発車します。〉
『(帰ったら“仕事”が山積みだろうな…)』
列車がイーストシティ駅を出発する一一一。
その頃、中央では。
エド達が中央駅から再び、旅立とうしていた。
「今度行くところってなんだったっけ?」
「ダブリスだよ」
そうやり取りする列車にはエドとアルと何故かウィンリィまでいた。
何故ウィンリィが中央にいるのかは追々訪ねるとして彼らは中央から南、錬金術の師匠がいるダブリスに向かおうとしていた。
「結局#サヤには会えなかったね、兄さん」
「あぁ。まぁまた中央には来るだろうし、そのうち会えるんじゃねぇの」
「あたし楽しみにしてたのになぁ、サヤと会えるの。ところでダブリスには何しにいくの?」
アームストロング少佐や、ロス少尉、ヒューズさんの奥さんと娘のエリシアに見送られながら、列車は中央を出発した。
「兄さんと色々話し合ったんだけど、師匠の所に行こうかと思って」
「あ~オレ達ぜってー殺される…」
「殺…。あんたらの師匠ってばいったい……、」
そんなに恐ろしい師匠なのか、とウィンリィには想像もつかない。
なにせウィンリィがその師匠とやらに会ったのはリゼンブールへ観光に来ていたあの一度きりだ。
幼かったのもあるので、あまり覚えていない。
「やっぱこわいよ兄さん!」
「たえろ、弟よ!」
「………。」
怯え震え上がる兄弟を、呆れた表情で見つめるウィンリィであった。
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