08話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「老人と少年から己れを看たのがサヤという娘だと聞いてまさかとは思ったが…」
やはり相当の重症だったらしく、力尽きたのか掴んでいたサヤの腕をすっと離すスカー。掴まれた腕にはうっすらと痣が残った。
『今ここで私を殺す?』
「ふん、…今は出来ぬと一番わかっているのは貴様だろう」
『…そうだな。ならとりあえず、』
「?」
『包帯を変えたいから起きて欲しいんだけど、』
「………。」
図々しいというか、ふてぶてしいというか。
つい先日殺し合った仲だというのに、なんとも肝の座った娘だとスカーは思うのだった。
『……。』
「……。」
沈黙が二人の間に流れる。
ただ無言のサヤと、素直に治療を受けるスカー。包帯を巻く時に聞こえる布同士が擦れる音だけが聞こえる。
そんな時、ふとサヤが沈黙を破った。
『あの…聞いても、いい?』
「……なんだ。」
サヤの質問にスカーは無視することなくぶっきらぼうに返す。
『…この傷、一体誰にやられたんだ。貴方はそう簡単にやられる程弱くはないはずだ…。それなのにここまで重症を負わせるなんて…、』
「……。」
『…答えたくなかったら、別に…』
「妙な奴らだった。」
『…!』
質問したくせにまさか答えてくれるとは思ってなかったのでつい驚いてしまった。
ひとつひとつ思い出すように、スカーが話し出す。
.