06話
夢小説設定
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スパナが飛んできて、次に少女の大きな声が聞こえてくる。
「メンテナンスに来る時は先に電話の一本でもいれるように言ってあるでしょーーっ!」
「~~っ!てめーウィンリィ!殺す気かっ!」
「あはは!おかえり!」
「おう!」
素直に「ただいま」と言わない所がエドワードらしくて、サヤは思わず小さく微笑んだ。
──…、
ロックベル家にお邪魔したサヤ達。機械鎧を粉々にしてしまったエドワードはウィンリィからもう二発ほどスパナ攻撃を受け、修理を頼んだ。
一週間かかるか?と言うエドワードの問いにウィンリィとピナコは「なめんなよ、三日だ。」と頼もしい声色で言い切ったのだった。
「はーー…。三日か…、」
そう呟き、庭の芝生に仰向けに寝転がるエドワード。広がる青い空をただ眺め時間がまったりと過ぎてゆく。
雲の流れが中央とは違ってゆっくりで、それがまた心を落ち着かせる。
・・・・、
「………。とりあえずやる事が無いとなると本当にヒマだな。」
「ここしばらくハードだったから、たまにはヒマもいいんじゃない?」
『休める時に休んでおかないと、後で疲れるぞ。』
「ん~~~。ヒマなのは性に合わねぇ!」
((だろうね/な…。))
ジタバタするエドワードをみて、心がシンクロするサヤとアルフォンス。エドワードの隣では犬のデンも真似て足をバタつかせていた。
「そうだ。そんなにヒマなら母さんの墓参りに行っといでよ。」
墓参り、と言う言葉にエドワードはふとジタバタさせていた動きも大人しくなる。
「墓参りか…。でもおまえそんなナリじゃ行けないじゃん。」
「少佐にかついで行ってもらうのも悪いから。ボクは留守番してるよ。機械鎧が直ったらすぐ中央に行くんだろ?だったらヒマなうちにさ。」
「そーだな…。ちょこっと行って来るか…。」
アルフォンスに勧められ、母親の墓参りに行く事に決めたエドワード。サヤは、自分はアルフォンスと一緒に留守番してようか、と思っていた矢先…、
「サヤ、良かったら兄さんに付き合ってくれる?」
『え、』
「バーカ。こんな田舎で物騒な事がそうそう起きるかよっ。第一、人の墓参りに付き合うったってもつまんねーだけだぞ?」
よっこらせ、と立ち上がるエドワードを私は見上げた。決して「来るな」とは言ってないが、「来い」とも言っていない。
きっとアルフォンスなりの“気遣い”なのだろう。包む雰囲気こそは穏やかではあるが、サヤとエドワードは、まだちゃんと仲直り出来ていないのが事実。
「早く仲直りしてこい。」、と心中で呟くアルフォンスは気遣いである。
…エドワードが嫌がっていないのなら私は…、
『…私も、行こうかな。』
「──…!、…勝手にしろ。」
不器用な物言いに笑い、先を行くエドワードの後を「じゃぁ、勝手にするっ。」と一言こぼし、小走りで追うサヤだった。
陽が暮れるまで、あと少し…──。
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第07話