29話
夢小説設定
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「イシュヴァール人と元軍人の俺達が同じ目標のために一緒に行動をしてるなんて」
そうそう、とザンパノが頷く。
「俺達は生まれ育ったこの国守りたいってぇのと、」
「凄腕の錬金術師にくっついてきゃ、元の身体に戻れるかもって個人的な願望あるけどよ」
「この国に反逆してたスカーが今こうしてこの国を″救うため″に動いてるなんてなぁ」
″救う″
その一言にスカーの表情が変わる。
「勘違いするな。この国を″救う″のではない。この国を″変える″ためだ。」
イシュヴァールの民を否定したこの国に我らの存在を認めさせるため。
「その為に己れは動いている。」
「世界を変えるためには、まずおのれが変わらねばならぬ。」
「!」
聞き覚えのある声がした。
見上げると、たくさんのイシュヴァール人がこちらを見下ろしている。
気配無く現れたイシュヴァールの民に驚く。
そのうちの1人、スカーが師父と呼ぶ者が言った。
「国と国とが手を取り合うことが出来なくとも、人は同じ夢を見ることが出来る。…だったな。それは民族であっても同じことだ。」
今の言葉はサヤがスカーに伝えた言葉である。北で別れる間際に言ったのだ。
それを今度はスカーが同じイシュヴァールの民に伝えて回ったのだ。
「……だろう?」
「イシュヴァール人?」
「なんでっ」
「何ヶ月もただ流れ歩いていた訳ではないのだよ」
と、マルコー。
「志を共にする仲間だ。」
約束の日まであとわずか……。
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第30話
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