28話
夢小説設定
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「たぶんエドのおやっさんだろ」
「あ!あいつか!」
「?おまえの父は人ではないのカ!?」
あっさり犯人が判明したが、まさかそれが目の前にいる青年の父親とは思ってもみなかったことだろう。
たしかに賢者の石そのものであるホーエンハイムならとてつもない気配を放っていてもおかしくはない。
とにかくだ。
「害は無いから放っといていい。まずホムンクルスをどうにかしないと。」
「案ずるナ。グラトニーはランファンに任せておケ。」
「!、やっぱ今戦ってんのランファンか!」
相も変わらず視界は真っ暗で。
何も見えず人伝でしか状況を知ることが出来ないエド。
「機械鎧着けて来たのか?」
「あァ。」
「すげーな、あいつ…、ん?…ってちょっと待て!半年でリハビリ終了だと!?バカな!そんなんで戦線に復帰出来るわけ…っ」
出来るわけない!と言おうとしたのだが、すぐそばで爆弾が爆発したためその爆風がこちらにも被害を受ける。
一緒に吹き飛んだエドとダリウス。
つい思い出す初めて出会った時のこと。その時もこうやって爆弾を投げつけられたのだ。
「あっぶねぇ!やっぱランファンだ!こんなん使うのはあの女しか…、!」
文句の一つでも言ってやりたいところだが、今はそれどころではない状況。ふとエドは思いつく。
「フーじいさん!爆弾の他にどんなの持ってる?」
「色々あるゾ。催涙弾、閃光弾、照明弾。」
「よし…、…スラムに明かりがつき始めた。またプライドの影が戻って来るぞ。」
「何!?ハインケルがやべぇ!」
ぽつり、ぽつり。と徐々に明かりが灯りはじめ、だんだん光が森に差し込んでくる。
このままでは最初のピンチに逆戻りだ。
「ライオンのおっさんはオレに任せろ。じいさん、ちょいと手を貸してくれ。」
「ム?」
「この森の中にプライドがいるって話したろ。そこまで連れてってくれ」
「了解しタ。」
「油断すんなよエド!」
「するわけねーだろ。何言ってんだ。」
「いいから聞け!」
ダリウスがエドに言いたかったのは奴の影に油断するな、ということではなかった。
プライド…、奴の正体は…、
………、
『はぁっ!……、!なんだ?閃光弾かっ』
突然夜空が照らされる。
グラトニーと応戦していたこちらにもその光が届き、弱ったグラトニーがその光を目指して走り去っていく。
暗闇に慣れた目にあの光は眩しすぎて、その隙にグラトニーを逃してしまった。
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