27話
夢小説設定
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相も変わらず強烈な匂いを発する薬をサヤが作っている頃、焚き火で焼き芋を作っていたホーエンハイムさんの元によく見知った人が訪れていた。
「─どうっ!」 がす!
『──!?』
少し離れたサヤの耳にも届いた鈍い音。薬を作る手をとめ、慌てて小屋の外に出た。
『───……。』
「あーー、スッとした。」
「右で殴るなんてひどいじゃないか」
地面に座り込むホーエンハイムさんと同じ金髪、金の目。
聞き覚えのある声は幻聴じゃないかと思った。
服の袖から見える機械の腕。
間違いない。
『エド…、』
「ん?友達か?」
「いや俺はこいつらのボス。」
「それはそれは息子がお世話になってます」
「いやいやほんと糞生意気なお子さんで」
「うるせえ!」
呆然とするサヤに気づいていないのか、ホーエンハイム達だけで会話が進む。
そんなとき、ホーエンハイムはふと見覚えのある刺青を見た。
その持ち主は何故エド達と行動をともにしているのか、ボスと名乗ったリンこと“グリード”である。
「変わった入れ墨だね、“君も”」
「ん?隠してもしゃーないか。おっさんも隠さず話せよ…、ん?今“君も”っつったか?」
気づいたグリード。
ホーエンハイムはずっとこちらをみて呆然としているサヤの方を見た。
どうやら彼女がいることに気づいていたらしい。
グリード達も釣られて見た時、ようやくサヤの存在に気づく。
「サヤ…!」
「お前っ!」
『エド…。』
目が合った。向こうはすごく驚いている様子だったが、こっちはもっと驚いている。
動かなかった足が急に羽のように軽くなって、気づけば駆け出していた。
「よう元気だったか…おわっ!」
『エド!』
抱きつく、なんて可愛らしいもんじゃない。あれはタックルだったと後に彼はいう。
「ぐへぇ!」
「おいエド!」
エドがサヤのタックルという名の抱擁に耐えきれず2人一緒になだれ込むように倒れた。
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