25話
夢小説設定
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「時にお嬢さんは…」
『サヤだ。サヤ・グレイスと名乗っている。』
「兄さんと同じ国家錬金術師なんだよ」
「ほう」
時々だが自分がアメストリス国の国家錬金術師であることを忘れてしまう。
人に言われて、あ、そうだった。なんてこともしばしば。
しかし今はそんな話はどうでもいい。
「何故サヤは中央の地下にいるやつのことを?アルフォンスと一緒に会ったのか?」
『私もホムンクルスだからだ。』
「…っ!」
その言葉にホーエンハイムは少しだが表情を変えた。ホムンクルスなんて言われれば当たり前か。
敵も同然の存在なのだから。
しかしホーエンハイムにはサヤからはエンヴィーやグラトニーといった彼ら特有の雰囲気が感じられないのだ。普通にすれ違っても気付かないほどに。
サヤは証拠に、といつも右手にはめてある手袋を外した。
それを見るのはアルも初めてである。
「ウロボロスの刺青…」
「だからいつも手袋をはめてたんだ…」
『正直な話、エドとアルに近づいたのもわざとなんだ。その時にこれを見られるわけにはいかなかったし、見せるものでもなかったしたな。』
「そうだったんだ…。」
ショックというかびっくりというか。
今となってはもう気にならない事だが。
「しかしなら何故アルフォンス達と一緒に行動を?共にいるということは君も国土錬成を阻止しようしていることになる。」
『そうだ。簡単な話だ。…守りたいものが出来たんだ。自分の望みよりも。』
「…そうか。」
はっきりと言ってのけたサヤの表情を見てホーエンハイムは悟ったのかそれ以上追求はしてこなかった。
『私の事は話したぞ。今度はホーエンハイムさん、あなたの番だ。』
「そうだな…。」
サヤとアルフォンス。二人の視線に、観念したかのような、仕方ないというようなそんな感じがした。
「話せば長くなるな。エドワードにも聞いてもらいたいんだが…」
『あ…』
「それなんだけど、実は…」
言いにくそうにアルが言う。
エド…今頃どうしてるかな。
…生きてるかな。
「兄さん…、行方不明なんだ…」
「……へ?」
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第26話