25話
夢小説設定
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「でも偉いわね。その歳で国家錬金術師に、ウィンリィさんは機械鎧職人として自立してるなんて。じゃあエドの足も?」
「そうです。幼なじみのよしみって言うか、そんな感じで…」
「すごいなぁ。じゃあエドが立ち上がるための足を作った人って事よね。」
エドはロゼが絶望したときに立ち上がらせてくれた人らしい。
やり方は少々乱暴だったらしいが。
「ウィンリィさんは私の恩人の恩人ね」
『へぇ。』
湯船から上がったウィンリィも一緒にコーヒーを頂きながら、女子3人で話を聞いた。
これが所謂“女子会”かとサヤは感激していた。
「死んだ人を生き返らせてくれる…。奇跡の業というのを信じて私、レト教にのめりこんでしまったのよね。」
そんな時、リオールの街にエドとアルが突然現れて。
教主のペテンを暴いてくれたのだという。
『(確かこの街の教主にはハンパな賢者の石を与えた、とラストが言ってたな…)』
それを使った錬金術が“奇跡の業”と人々に崇められ、その噂を聞きつけたエドとアルに暴露されたといったところだろう。
「今まですがってきたものが突然消えて絶望したわ」
「どうやって立ち直ったんですか?」
「エドに“自分の足で立って歩け”って怒られちゃった」
「げ。」『うわっ』
思わず本音が。
確かにエドの性分から考えると、がんばれなんて励ますタイプではないだろう。
恐らくエドは母親を人体錬成したとき、その時の絶望を乗り越えたようにロゼにも乗り越えてほしいと思ったのかもしれない。
しかしだ。
「ほんとあいつ…。なんで落ち込んでる人に塩すり込むようなことするかな~」
『最低…。』
「あははっ」
目頭を抑えるウィンリィにロゼは笑った。
「でも怒ってくれてよかった。」
『え?』
「おかげで私も街の人も目が覚めたもの…」
暴動が起こったのは奇跡の業があれば暮らしが楽になるなんて信じて自分達で思考しようとしなかったツケなのだと。
だから今度は奇跡なんか頼らずに皆で手を取り合って街を復興させる。
「自分達の力で立ち直るの」
「『……。』」
そう言い切ったロゼの表情がとても凛々しくて。思わず見惚れる二人。
今のロゼをエドにも会わせてやりたかった。ふとそう思った。
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