24話
夢小説設定
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みんなが集まって座る位置から少し離れた所で横になっていたサヤは遠くからぼんやり会話を聞いていた。
これからどうするかを決めなくていけない。エンヴィーに居場所を教えた時点でここは敵に知られている。長居は出来ないだろう。
そんな時、ふとエンヴィーがエドはいないのかと訪ねてきた。
「兄さん?今はブリッグズにいるはずだよ」
炭鉱の街で別れてから久しい。
無事だといいが、と思っていた瞬間エンヴィーからとんでもない情報が。
「…行方不明って聞いてるけど?」
『…え、』
「ここにいないのか?本当に?」
思わず顔を見合わせる。
「ちょっとそれ詳しく!兄さんはどこへ!?」
「詳しくって…、バズクールで坑道が崩れてそれからみつからないって聞いてるよ」
『それっていつ聞いた?』
「1週間くらい前だったか?」
1週間前といえばエドと別れてからすぐの頃だろうか。
『あの後、なにかあったのか…』
「行方不明……」
そう呟いたウィンリィの顔は真っ青で。
どのみちここにいる自分たちではどうすることも出来ないのが現実。
アルも相手の無事を信じて前に進むしかない、と前向きな発言にみんなも頷くのだった。
とにかく今すぐにでもここを出発したいのだが、サヤの体調が安定するまでもう一晩休息をして明日朝一番に立つことに決めた。
申し訳なそうにするサヤに気にしないでとアルが言う。
そうして夜更け各自、思い思いに休息と取っていた時、ふとメイがスカーの所にやって来た。
「あの…スカーさン、」
「…どうした、」
眠れないのかと聞くが、そうでなかったようで。首を左右に振るメイが自分から話せるようにスカーは口を閉じた。
「姉様のことデ…」
「サヤか?」
はイ。と今度は肯定したもののなかなか先を話そうとしないメイ。
言いにくそうにずっと指をもじもじさせては口を開くが何も言い出せず。しかしそんなメイをスカーはただ静かに待った。
落ち着いて話せるまで。
「…この国に来た目的はもちろん不老不死の法を見つける為ですが、サヤ姉様を探すことも目的の一つデ。今こうして一緒にいることがすごく夢みたいなんでス。」
「…。」
「だからもし無事に国に帰る時が来たラ…そノ…、」
スカーはメイの言いたい事がだいたいわかった。
だが、あえてメイの口からちゃんとすべて言えるよう黙っていた。
サヤもメイと同じシンの国の人間。しかも皇女だという。ならばこのアメストリスで生きていく理由は本当はないのかも知れない。
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