23話
夢小説設定
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「スカーさんハ?」
『もう先に丘の林に向かった。メイ、仕掛けは出来てるか?』
最終確認にメイも気合いが入り、はイ!と元気よく返事する。
『よし。アルはメイと一緒に。何かあった時は守ってやってくれ』
「わかった。」
『くれぐれも出てくるな。万一の時、守ってやれないかもしれないから』
「うん。」
これから厳しい戦闘が行われる。
アルの錬金術は頼りになるのだが、以前のようにまた倒れられて、いざ人質にされたりするとこちらから手出し出来なくなってしまう可能性がある。
今回は慣れない雪の中での戦闘となる。アルにはメイとともに後方にいてもらうことに決まったのだ。
『よし、では行こう!』
「気をつけてねサヤ」
こうしてホムンクルス討伐作戦が開始された。
丘の上ではマルコーさんは流れ者のイシュバール人と会っていた。
「……そちらの方は?」
「今朝知り合った流れ者だ。ドクターに診てもらいたいっていうからよっ」
「もういいよザンパノ」
「……!」
そういったのは流れ者のイシュバールだった。
その容姿からは想像も出来ないような鋭い声。紹介するザンパノをさえぎり、マルコーに近づいていく。
「“三文芝居”はここまでだ。こんにちはドクター。顔を変えてこんな所でなにやってんのかな?」
ありえない現象が起きた。
イシュバール人だった者が、ホムンクルス“エンヴィー”へと姿を変えたのだ。
褐色だった肌は白へ、髪は黒く、足にはホムンクルスの証、ウロボロスの入れ墨。
ついにこの場所がホムンクルス側に知られてしまった。
「ゴミ虫共が。我々を出し抜こうなんて考えが…」
ーバシィ!
「!?な…っ」
突然の錬成反応。
一瞬なにが起きたのか理解出来なかった。近づいていくエンヴィーがまた一歩と足を踏み出したとたん、積もった雪から槍が錬成されエンヴィーの足を複数箇所刺していたのだ。
なんだこりゃあ!と驚くエンヴィーの横をザンパノが走り抜けていく。
「ザンパノ…っ」
「へっへ…、“三文芝居”はもう終い…だろ?」
最初からこうするつもりだったのだ。
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