23話
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晴天の昼下がり。
1人のイシュバール人がザンパノに連れられてアスベックのスラムへ流れてきた。
「ドクター?朝から薪拾いに行ってるよ」
「丘の上の林に行くって言ってた」
教えてくれたのはスラムに住む子供たち。
流れてきたイシュバール人をマルコーさんに会わせたかったのだが、タイミングが悪かったようですれ違ったらしい。
マルコーさんと他にジェルソが護衛に一緒行ってるそうだ。
するとそこにサヤがやってきた。
ちょうどマルコーさんから頼まれていた薬を作り終えて一息入れているところだった。
『あれ?ザンパノ?』
「ようお嬢ちゃん、今から薪拾いか?」
『いや、マルコーさんに頼まれていた薬を作り終わったから休憩しよう思ってたんだ。後ろの人は?』
彼女の目にも入ったイシュバール人をザンパノはよそから流れてきたんだ、と説明する。
そのイシュバール人はザンパノの後ろからじっと彼女を凝視していた。まるで意外な人と出会ったような驚きの表情で。
「ドクターに見てもらいたいって言うから連れてきたんだ」
『そうか…』
その少しのやり取りの間でザンパノのサヤは視線を交わす。
子供たちからマルコー先生はいい人だよ、と言葉をもらったイシュバール人は楽しみだとかすかに笑うのだった。
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場所は変わってマルコーさんがいる丘の林。ザンパノが流れ者のイシュバールを連れてマルコーさんを探している頃、当の本人はジェルソとせっせと薪拾いをしていた。
「よっこらせ。あたた…っ、あーもうだめだ。腰が言う事を聞かんっ」
「おっさん医者なら自分の身体もちゃんとしとけよ」
ジェルソはさすが軍人なだけあって体力が有り余っているようで、腰をトントン叩くマルコーさんを情けないような目で見ていた。
これにはマルコーさんも反論出来ず。まさに医者の不養生だ。
メイにも腰を大事にネ、と以前言われたものである。
「おーーい」
「ん?」
丘の麓からザンパノがやってきた。
スラムでマルコーさんの所在を聞いてようやく見つけることが出来たようだ。
そのころ麓のスラムでは作戦がついに決行されようとしていた。
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