22話
夢小説設定
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『よし、私も手伝う!』
「はイ!」
マルコーさんとスカーも頷き、研究書をひらい始めた。
「“金の人”…、この単語はそっちにあったな」
『“不死”はこっちと重なる。』
「“完全なる人”は…、あったあった」
錬金術師による作業がもくもくと進められていく。次から次へとページが隙間を埋めていくところを見るとメイの予想は当たりのようだ。
「そのページをよこせマルコー」
『スカー、これもそっちだ』
「それこっちのとつながりまス」
そうして最後の1ページになった時、求めていたものが姿を現す。
「ひょっとして各ページの図案はつながっテ…」
ページに幾つも描かれている錬成陣を印に繋げていく。
そこに見えたのは…
『国土…錬成陣…』
「私が予想した賢者の石の国土錬成陣じゃないか…」
中央の研究機関で見た、賢者の石を生成する錬成陣そのものだったのだ。
これがスカーの兄が残した研究の成果、なのだろうか。
サヤ達は落ち込みを隠しきれず。
「おいおい冗談じゃないぞ!」
「この研究書に期待してたのに!!」
最後の希望が絶望に変わってしまった。
否、この危機を救う希望を他人の研究書なんかに期待した自分達がいけなかったのか…。
…もはや打つ手無し
『いや…まだだ。』
「「!」」
確信を持ってサヤが言った。
皆が彼女の方を見る。
「まだなにかあるというのか」
『そうだ。』
スカーの問にもサヤは力強く答える。その瞳はまだ諦めていない、そんな意志が宿った瞳だった。
『スカーの右腕の錬成陣は錬金術と錬丹術を組み合わせた画期的な新しい錬成陣だ。それを考えた人が今更国土錬成陣を研究書に残したりしない。むしろ、さらにその先を見ていてもおかしくはない。』
「国土錬成陣のさらに先…、ということか。」
絶望していた気持ちが一気に盛り上がってきた。まだなにかあるはずだ。と再び皆で考え始める。
その時、
「へ……、へ……っ」
へーっくしょい!
ヨキの盛大なくしゃみがせっかくの錬成陣をバラバラしてしまう。
「わーーー!」
「てめぇ貴重な手がかりが飛んでいったらどーすんだ!」
「う、うるさい!こんなに寒いのが悪いんだ!」
『うだうだ言ってないでさっさと戻せ!』
「あーあ、バラバラだ。どっちが表だっけ?」
ヨキのせいで研究書がバラバラ。裏も表もわからなくなってしまった。
…ん?バラバラ….、裏…、表…、
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