22話
夢小説設定
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『陽が傾いてきたな….』
今日中にアスベックという村に着くのは無理そうだ、と考えながら雪道をせっせと歩く。
突然アルが意識を失って動かなくなった。
その場で再び目覚めるまでとどまり続けるわけにもいかないので、みんなで分担してバラバラにしたアルの鎧を持って雪道を進んでいた。
真上にあった太陽ももうすぐ山の向こうへ消えてしまいそう。
そんな時だった
「う………」
『!』
「…え?、あれ?」
「アル!」
ようやくアルが意識を取り戻したようだ。状況が把握出来ず、少し混乱してる様子。
「気がついたの?大丈夫!?」
と、ウィンリィ。
「ちょっとこれなんでボク、バラバラなの!?」
「よかった~。このまま意識が戻らなかったらどうしようかと…」
『急に意識を失ったんだ。…覚えてないか?』
サヤの問いにアルはそういえば…、と少し思い出したようだ。
「担いで移動しようにも貴様は大きすぎるから分解させてもらった」
「あ…、ごめん。でかいの担いでちゃ、いざという時逃げられないよね…」
『具合はどうだ?って言うのもおかしいかもしれないが…、』
「うん。今はもうなんともないよ」
ごめんね、とアルは言う。
実はと言うとサヤ達と合流する前にも一度意識失ったんだとか。
いままでなかったことがここへきて頻繁に起こっている。なにかの前兆、なのだろうか…。
『とりあえず、これ以上歩くのは危険だ。慣れない雪道に体力も思った以上に消耗してるだろうし、今日はあそこの廃屋で休もう。』
サヤの提案にみなが賛成し、雪道から外れた人気の無い廃墟で身を隠すことにした。
『じゃあさっきのは二度目?』
「短期間に二度も…」
廃屋の中、風をしのげることにありがたさを感じつつ先ほどの話を聞く。
「そんなしょっちゅう倒れられてはかなわん」
『悪いけど、しばらくバラバラのままで移動させてもらってもいいか?アル』
「ごめん。研究書の解読もしなきゃいけないのに…」
『気にするな。危険を買って出て私達に危機を知らせに来てくれたんだ。これくらいなんてないよ』
「…ありがとうサヤ」
アルとサヤがやり取りをしている後ろでメイがマルコーさんから研究書を貸してくれと話していた。
すると、何を思ったのかメイは研究書の紐を解いて一枚一枚バラバラにしてしまったのだ。
「何をするんだ!」
『ど、どうしたんだ?メイっ』
再び順番通りに集めるマルコーさんをよそにメイはなにかを探す。
「ああ…、こんなにバラバラにしてしまって…」
「この研究書は金とか不老不死を意味する語句が多すぎなんですヨ」
しかも微妙に表現の違う語句ばかり…、とメイは言う。
…なにか閃いたのか
『なにかわかったんだな?』
「はイ。一度研究書をバラして同じ語句の部分を重ねたらどうなるかと思ったんでス」
メイのその言葉にサヤ、マルコー、スカーは顔を見合わせた。
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