20話
夢小説設定
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…と、その時。
ズズズ……っ
『…!、なんだ…』
遠くから聞こえた地響き。
気になって外を見ると離れたところから真っ白い雪の粉塵が舞っていた。
…なにかあったのか…。
『…、…戻ろう、』
マルコーさん達も心配だが、1人別行動したスカーも心配だ。
建物の中を走り抜け、時には屋上を飛び越えて最短距離でマルコーさん達の元へ戻る。
『マルコーさん、メイ、ヨキ無事か!?…って、ウィンリィ!?』
「え、サヤ!?」
毎度ウィンリィの登場には驚かされる。
「サヤ姉様!」
慌てて駆けつけたが、ウィンリィがいること以外特に異常はないようで。
ほっと一安心するも、しかし何故ウィンリィがこんな辺境の北国に…。
『どういう状況でウィンリィがここにいるんだ、』
「それはこっちのセリフよ!エドとアルから全部聞いわ…。」
全部ということは自分が“あちら側”といことも知っている、ということか。
『今はゆっくり説明してる場合じゃないんだウィンリィ。スカーが心配だ。私もあそこへ向かうっ』
「スカー…。」
あの粉塵はスカーが誰かと闘っているということで間違いなさそうだ。
急いで向かおうとした瞬間、ウィンリィに右手をがしっと捕まれた。
『ウィンリィ、離してくれ。スカーが危ないんだ…』
「わかってる…。だから私も一緒に行く。」
『え、』
連れていけ、とウィンリィの目が本気で訴えていた。ウィンリィとスカーとの間にある因縁をサヤは知らない。それゆえ、連れていけないと言いそうになったが、彼女の目がいかに本気かを表していて。
『…、わかった。』
つい、許してしまった。
―――。
『………。』
結局、ウィンリィだけでなくメイもマルコーさんもヨキも一緒に連れていくことになった。
だが、予想外な事にスカーはブリッグズ兵に取り押さえられていて、身動きが出来ない状況に。
加えて、何故かこの場所にエルリック兄弟が。
あまりの大人数にさすがに助けに入るタイミングを失い、入口の向こうから様子を伺っていた。
そこへ間髪入れず、ウィンリィがスカーの前に姿を現す。
「バカヤロ!なんで来た!」
迷わずスカーに近寄るウィンリィに周りが焦り出す。
「放して。大丈夫だから」
「お嬢さん、離れていなさい。」
サングラスを掛けた色黒の軍人が止めるもウィンリィは聞かず。
『(ウィンリィ…)』
そうまでしてスカーと…
「話…させて。ちゃんと向かい合って話したかった。」
そのセリフにエド達はもちろんスカーもウィンリィを驚いた顔で見た。
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