20話
夢小説設定
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スカーの兄が残した研究書を読み解く間もなく一行は廃墟となった町や、村を忙しなく移動する日々。
というのも行くとこ行くとこブリッグズ兵が警備に出回っているので見つからないようにするのが精一杯だからである。
おそらくこちらの姿も何度か見られているはず。それゆえ、一箇所に長く留まって居られないのだ。
『ここの山を越えた麓に廃坑となった鉱山の街があるみたいだ。かなり広いからしばらくなら隠れられると思うのだけれど…』
「あとひと踏ん張りですネ!」
北部の地図を頼りに、雪道をひたすら歩く。
だがそろそろ一息つきたいのが本音だ。
そうして気合で山を乗り越えた先には地図通り廃坑の街が。そこにたどり着いたのは昼前であった。
「なにか食料を探してくる。お前達はここで隠れていろ」
そう言い出したのはスカー。
廃坑となってずいぶん経つのであまり期待は出来ないが、腹が減っているのも事実。
1人別行動に出たスカーを見送った後、サヤも動き出した。
『私も何か探してくる。マルコーさん達はここで休んでいて。メイ、2人をお願い』
「はイ。お気を付けテ」
「あ、危なくないかねっ」
心配するマルコーさんに大丈夫だ、と告げてサヤもその場を離れた。
雪国仕様の街並みを眺めながら、あたりを散策する。
街に行ければまだましな物が買えるのだが、スカーやマルコー同様サヤも見つかるわけにはいかない。どこでだれが見ているかわからないのだ。
おそらくエンヴィーらは気付いているだろう。サヤが中央にいない事も、縁を切ったことも…、
『さて、どうしたものか…』
街で探すより、森に入って動物を探した方が確率はいいか…。
…等と野性的な事を考えるサヤであった。
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