19話
夢小説設定
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「ちなみに首を押すと….」
ぶすっ。
「目ーーーっ!」
『め、メイっ!』
「目が!…なんで押されたのは首なのに目に衝撃が来るんだ!」
…メイ、マルコーさんで遊んでないだろうか。
ともかく身をもって龍脈と遠隔錬成の理屈を理解(体験)したマルコーであった。
「アメストリスの錬金術は龍脈を使わないのですネ」
『錬金術は地殻運動のエネルギーを使っているそうだ。』
一度中央図書館で錬金術書を読んだが、サヤにはいまいち理解出来なかった。
「地震とか火山とかで放出される地中のエネルギーがあるだろう。地殻変動によって生じるその莫大なエネルギーを使うのがこの国の錬金術だ。」
驚くべきことにそれを利用する基本方程式は約350年以上前に確率しているという。
一夜で滅んだという砂漠のクセルクセス遺跡が繁栄していた時よりも前ということになる。
「伝説では“東の賢者”がアメストリスにその方程式を与えてくれたとなっているけど…」
『“東の賢者”か…。シンでは西から来た者が錬丹術を伝えたと言われているので私達は敬意を表して“西の賢者”とそう呼んでいる。』
「なるほど….」
「…でも、違うんですヨ…、」
「え?」
マルコーの言う地殻運動のエネルギーかと思っていた足元に感じる力。
だが気配に敏感なメイにはそう感じなかった。
「この国に入ってから感じてた違和感…。先日中央地下ではっきりしたんですけド…」
それはまるで足元をながれるこの力は地殻運動のエネルギーと言うより…
『たくさんの人がうごめいている感じ…、だろう?』
「!…はイ、」
それは、たくさんの人が這いずり回っているような。…そんな感覚。
今となっては慣れてしまったが、サヤも初めてこの国に入った時、その気配が怖くて眠れない日々が続いたものである。
『それはメイが中央の地下で会った“お父様”が原因だ。詳しいことは私も知らないが…』
「やはりでしたカ…。」
あれほど人に恐怖した事はない。恐ろしい気配の人だった、とメイは言う。
話は再び研究書の解読へ戻る。
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