02話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『…………生きてるか?』
↑失礼なヤツ
「コラ、ダメだよアレキサンダー」
大きな影の正体は犬だった。めちゃくちゃデカイ…
「わぁ!お客さまいっぱいだねお父さん!」
「ニーナっだめだよ。犬はちゃんとつないでおかなくちゃ」
中から出てきたのは三つ編みの小さな女の子と、おそらくこの人がショウ・タッカーなのだろう。丸い眼鏡のひ弱そうな男性だった。
自分たちが軍の者だとわかりタッカーさんはサヤとエドワード達を自宅に入れてくれた。
家の中は片付ければかなり広いはずなのに、家中資料やら家庭のゴミやらで狭かった。おまけに埃と蜘蛛の巣付き。
「いや申し訳ない。妻に逃げられてから家の中もこの有り様で……」
『奥さんいないんですか…』
「えぇ。いや、お恥ずかしい」
そう言いながらタッカーさんはお茶を出してくれた。
「あらためて初めましてエドワード君。綴命の錬金術師ショウ・タッカーです」
「彼は生体の錬成に興味があってね。ぜひタッカー氏の研究を拝見したいと」
「えぇ、かまいませんよ」
意外とあっさり了承してくれたタッカーさん。
研究者は変人が多いイメージがあり、自分の研究結果などを見られるのを好まない印象がサヤの中にはあった。
しかし、やはり錬金術師と言った所か…
「でもね、人の手の内を見たいと言うのなら君の手の内も明かしてもらわないとね。それが錬金術師というものだろう。
──何故、生体の錬成に興味を?」
「──…!」
ふとエドワードの顔色が変わった。
自分の研究を見せるかわりにエドワードの、その見たい理由を教えろと言ってきたのだ。
気まずそうに止める大佐を踏み切って、エドワードは上着を脱いで見せた…。
鋼の錬金術師と呼ばれる所以を…──。
それは少年には似つかわしくない右腕──機械鎧──。
驚くタッカーさん。
過去を話しだそうとするエドワードに、ここにいるべきではないと悟った私は席を立った。
──ガタッ
「サヤ?」
『──…私は外にいるから。終わったら呼んで。』
「え…、あ…。に、兄さん…。」
「別に…、構わない…。」
『!…、いい、の…?』
足を止め、エドワードを見る。アルフォンスもいいよ、とでも言うように頷いた。
少し二人の過去を知ることに後ろめたい気持ちがあったが、構わないという二人に少し悩んだあと私は再び静かに席に着いた。
.