STAR12 カガリ奪還
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AAのブリッジモニターに映し出された映像を見るなり、その場の全員が唖然とした。
分かっていた事だ。
それでも民衆の歓声の中をウエディングドレス姿で手を振るカガリの姿は痛々しく思えた。
キラはすぐさまロッカールームに向かった。
私は、その通路にいた。
キラと2人で格納庫に向かう。
フリーダムの前でキラに確認した。
「このままカガリが、ユウナ・ロマ・セイランなんかと結婚するのは、認めたくない。だからってオーブ軍内部で信用のあるキラが行くの?」
「だって僕が行かないと。姉弟だしね。」
「うん。カガリと2人で帰って来てねここで待ってる。」
「もちろん。」
慣れた足取りでフリーダムのコックピットに乗り込んで、飛んで行くキラを見送った。
あまり時間を置かずに、無事にカガリを連れてキラは帰ってきた。
確かにキラが言う様に、すごいドレスだ。
何も言わずにカガリは格納庫を後にして着替えにいった。
私も格納庫を後にキラと共に通路に姿を消した。
オーブ軍の軍服の身を包んだカガリは、ブリッチに来るなり怒鳴り声を上げた。
「なんだって、あんな無謀な事をしたんだ!!しかも、あんな目立つ所でフリーダムで国家元首を連れだしたんだ!これでは、AAのクルー全員が国家化反逆罪になるぞ!!」
「カガリは、本当にああするのが良いと思ってしたの?」
カガリと反対にキラの声は冷静だった。
「当たり前だ!国民を安心させることも私の仕事だ。」
カガリの声がブリッチに響きわたった。
それまで壁に寄りかかっていたシオンが、姿勢を正していた。
「見せかけの幸せなんて、いつかバレて崩れ去るものよ。あなたの本当に好きな人は、ユウナ・ロマ・セイランとは違うでしょ?国家元首であれば・・・人の上に立つ者であれば、まずはカガリ貴女が真に想う人をどんな時でも忘れないで。そして、大変な時に1人にしてしまって、ごめんなさい。」
いつの間にかにシオンは、カガリの手を両手で握りながら話していいた。
聞いているカガリは、涙で前が見えない程でシオンの話が終わると、抱きついて泣き出した。
カガリが落ち着くまでシオンは、そのまま背中を撫でていた。
気が抜けたらしく眠ってしまったカガリを抱き上げたキラはブリッチを出ようとした時に
「これで、カガリさんが戦争の道具にならないで、すみそうですわね。」
ラクスの言葉がシオンは嬉しかった。
ここにいる人達、特に10代のメンバーは戦争の道具にされたり、されかけた者達ばかりなのだ。
カガリをベッドに寝かえると、キラもほっとした。
「おやすみ。」
「今だけでも、ゆっくり寝てね。」
キラとシオンはそれだけを言うと部屋を出た。
「さっきシオンがいっていた事って、なかなか言えない事だと思うよ。思わず凄いなって思った。」
「だって私も同じような・・・」
ここまで言って口を手で覆った。
「シオンそれって、どういう意味?」
だんだんと困惑の表情に変わっていった。
「ご・ごめんキラ。今言った事忘れて。」
「無理だよ!シオンに関係する事を忘れるなんて嫌だ。」
キラの気迫に押されてシオンは壁に背中を付けていた。
逃がさない様にキラは両手を壁に着けて、その中にシオンを閉じ込めるような形にしていた。
そこに、バルドフェルド、マリュー、アイシャが通りかかった。
「なに怒鳴声を上げてんだ?」
「キラ君なにしてるの?」
「人が違えば『婦女暴行』の現場ね。」
バルドフェルド達に言われて、ようやく我に返ったキラはシオンを見る。
両手をキツく握りしめて震えていた。
手をどかしてシオンを解放した。
「ご、ごめん。シオン・・シオン?」
キラの言葉が聞こえるはずなのに、シオンはそのまま自室に行ってしまった。
シオンの後を追うとしたが、バルドフェルドに阻止された。
「さ~てキラには何があったっか、よ~く話してもらうために艦長室にでも行きますか?艦長?」
「そうね。」
「さっきあれだけの事を言ったシオンを、ここまで怯えさせたんだですものね。」
そのまま、ずるずるとキラは艦長室に連れていかれた。
一方ふらふらしながら部屋に戻って来たシオンは、電気もつけずにベッドに倒れこみそうになったが、あまりにも気持ち悪くトイレに駆け込んだ。
慣れない環境で、あまり食べ物を口に出来ていなかったせいか、食道を焼く尽くしそうなほどの胃酸を吐き出した。
透明な水がうっすらと黄色みを帯びていた。
シオンは、ベッドにも戻らず、その場で倒れこんだ。
『政略結婚』
『何かの道具にされる』
シオン自身の心に
大きく刻まれている言葉だった。
分かっていた事だ。
それでも民衆の歓声の中をウエディングドレス姿で手を振るカガリの姿は痛々しく思えた。
キラはすぐさまロッカールームに向かった。
私は、その通路にいた。
キラと2人で格納庫に向かう。
フリーダムの前でキラに確認した。
「このままカガリが、ユウナ・ロマ・セイランなんかと結婚するのは、認めたくない。だからってオーブ軍内部で信用のあるキラが行くの?」
「だって僕が行かないと。姉弟だしね。」
「うん。カガリと2人で帰って来てねここで待ってる。」
「もちろん。」
慣れた足取りでフリーダムのコックピットに乗り込んで、飛んで行くキラを見送った。
あまり時間を置かずに、無事にカガリを連れてキラは帰ってきた。
確かにキラが言う様に、すごいドレスだ。
何も言わずにカガリは格納庫を後にして着替えにいった。
私も格納庫を後にキラと共に通路に姿を消した。
オーブ軍の軍服の身を包んだカガリは、ブリッチに来るなり怒鳴り声を上げた。
「なんだって、あんな無謀な事をしたんだ!!しかも、あんな目立つ所でフリーダムで国家元首を連れだしたんだ!これでは、AAのクルー全員が国家化反逆罪になるぞ!!」
「カガリは、本当にああするのが良いと思ってしたの?」
カガリと反対にキラの声は冷静だった。
「当たり前だ!国民を安心させることも私の仕事だ。」
カガリの声がブリッチに響きわたった。
それまで壁に寄りかかっていたシオンが、姿勢を正していた。
「見せかけの幸せなんて、いつかバレて崩れ去るものよ。あなたの本当に好きな人は、ユウナ・ロマ・セイランとは違うでしょ?国家元首であれば・・・人の上に立つ者であれば、まずはカガリ貴女が真に想う人をどんな時でも忘れないで。そして、大変な時に1人にしてしまって、ごめんなさい。」
いつの間にかにシオンは、カガリの手を両手で握りながら話していいた。
聞いているカガリは、涙で前が見えない程でシオンの話が終わると、抱きついて泣き出した。
カガリが落ち着くまでシオンは、そのまま背中を撫でていた。
気が抜けたらしく眠ってしまったカガリを抱き上げたキラはブリッチを出ようとした時に
「これで、カガリさんが戦争の道具にならないで、すみそうですわね。」
ラクスの言葉がシオンは嬉しかった。
ここにいる人達、特に10代のメンバーは戦争の道具にされたり、されかけた者達ばかりなのだ。
カガリをベッドに寝かえると、キラもほっとした。
「おやすみ。」
「今だけでも、ゆっくり寝てね。」
キラとシオンはそれだけを言うと部屋を出た。
「さっきシオンがいっていた事って、なかなか言えない事だと思うよ。思わず凄いなって思った。」
「だって私も同じような・・・」
ここまで言って口を手で覆った。
「シオンそれって、どういう意味?」
だんだんと困惑の表情に変わっていった。
「ご・ごめんキラ。今言った事忘れて。」
「無理だよ!シオンに関係する事を忘れるなんて嫌だ。」
キラの気迫に押されてシオンは壁に背中を付けていた。
逃がさない様にキラは両手を壁に着けて、その中にシオンを閉じ込めるような形にしていた。
そこに、バルドフェルド、マリュー、アイシャが通りかかった。
「なに怒鳴声を上げてんだ?」
「キラ君なにしてるの?」
「人が違えば『婦女暴行』の現場ね。」
バルドフェルド達に言われて、ようやく我に返ったキラはシオンを見る。
両手をキツく握りしめて震えていた。
手をどかしてシオンを解放した。
「ご、ごめん。シオン・・シオン?」
キラの言葉が聞こえるはずなのに、シオンはそのまま自室に行ってしまった。
シオンの後を追うとしたが、バルドフェルドに阻止された。
「さ~てキラには何があったっか、よ~く話してもらうために艦長室にでも行きますか?艦長?」
「そうね。」
「さっきあれだけの事を言ったシオンを、ここまで怯えさせたんだですものね。」
そのまま、ずるずるとキラは艦長室に連れていかれた。
一方ふらふらしながら部屋に戻って来たシオンは、電気もつけずにベッドに倒れこみそうになったが、あまりにも気持ち悪くトイレに駆け込んだ。
慣れない環境で、あまり食べ物を口に出来ていなかったせいか、食道を焼く尽くしそうなほどの胃酸を吐き出した。
透明な水がうっすらと黄色みを帯びていた。
シオンは、ベッドにも戻らず、その場で倒れこんだ。
『政略結婚』
『何かの道具にされる』
シオン自身の心に
大きく刻まれている言葉だった。