5 悲しく寂しい本音とリョーマの想い 後半
空欄の場合は、明湖になります。
この小説の夢小説設定テニスの王子様
不二周助の後輩彼女
リョーマと微妙な三角関係
後輩に立海メンバーでます。
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6限目が終わる少し前に[#dn=1#]は、目を覚ました。
体調はよくならず、青白い顔をしている。
歩き方も、いつもと違い安定感のないものだった。
部活がないからリョーマは送っていくことにした。
下駄箱で靴を履き替えてる時に明湖はその場に倒れそうになり、またもやリョーマが支えた。
「桜~~!」
「ご・ごめん。」
2人のやり取りに気がついた幾人かの女の子が、意味ありげな表情で明湖を見た。
女の子達の表情を見た時、一瞬だけ明湖の世界から色が消えて真っ暗な世界が広がった。
ただ角度的にリョーマには、見えていなかった。
もし見えていたらリョーマの怒りが収まるものではなかった。
一団の姿が見えなくなってからリョーマは声をかけた。
「帰ろう。歩ける?」
「うん。」
学校からリョーマに手を引かれながらただ歩いていたは、どこをどんな風に明湖歩いていたか分かっていなかった。
「着いたよ。」
「ここって?」
戸惑いながら聞くから、そのまま答えた。
「オレん家だよ。入って。誰もいないから気にしなくていいよ。」
少し考えてからこう言って入ってきた。
「うん。お邪魔します。」
桜を部屋に案内してから下に降りてお茶を入れてすぐに戻った。
「飲み物なににしていいか分からなかったから日本茶にした。」
『ミルクティー、アップル、ミントってあるけど、どれにする?ねぇ~明湖?』
先輩の家に遊びにいった時の事をふと思い出した。
いつもの笑顔より、もっと優しい笑顔で楽しそうに聞いてきた事を。
その事を打ち消すかのように、首を振って笑みを作って言った。
「日本茶っていうのがリョーマくんらしいね。」
「そう。」
桜が必死に笑みを作っているのが、見ていて辛かったから。
「無理に笑わなくていいよ。誰も気づいてないと思ってる?」
「え?そんなに無理に笑ってないよ。」
ウソをついた。
これ以上心配なんてかけられない。
それからは部活のことや先輩たちの事を話していた。
2人で夕飯を食べて、またたわいもない話をしていたが、はたと時計を見ると10時を過ぎていた。
なんと時間の過ぎるのが早いかと、驚いているのと同時に誰かといる温かさを感じていた。
でも甘えちゃダメ。
「そろそろ帰るね。」
「帰っても1人なんだし、このまっま泊まっていけば?それともオレというのはヤダ?」
「そういう訳じゃなくて・・・」
このまま帰す気なんかなかった。
ひとりで思い出の詰まった部屋になんて。
「顔色だって悪いよ。また倒れたらどうするの?」
もっともらしい事を言ながら、頬を撫でていた手を払われた。
「イヤ!」
パシッ!!
「ご・ごめん。」
慌てて謝るけど、悪いとしたらオレだ。
「あ・あのね。よく、しゅう・・・先輩もしたんだ。」
頭の中で『明湖、明湖』も呼ぶ声がよみがえる。
目に涙をいっぱいにためて、こぼさないようにしている姿を見たオレの方が限界だった。
「泣いていいんだよ。誰もせめない。」
この言葉をきっかけにしたのか、ポタポタと涙をこぼしだした。
「う・・う・・う・・・ひっく・つらいよ~~。ほんとうは、本当はは、そばにいたいのに・・いられない。ひとりは・・いやだよ~~さびしいよ~~。わ・わたし生きてるの・つらい消えたいよ~!!」
抱きしめながら、言い聞かせるみたいに言った。
「ひとりじゃないよ。オレがいるよ。大丈夫。」
周りにはいつも、みんながいてもずっと独りのように感じている。
1番そばにいてほしい人はいない。
どんない願っても、いられない。
なににあの子たちは、勝ち誇ったような顔で見ていた。
あの子達の気持ちは、少し解る。
でも、いったい誰がいまの私の気持ちを理解できるの?
きっと誰も出来ない。
私自身すら知らない闇の世界に、この後引きずり込まれる事なんて知らない。
いつの間にか私は、リョーマくんに体を預けていた。
人の温もりを、こんなに欲していたなんて知らなかった。
違う気が付かないようにしていただけ。
私って、こんなにも弱いんだよ。
私って・・・
知っているでしょ・・周助先輩?
泣き疲れたのかして、腕の中で眠っている顔を見ながら思った。
どれほどのショック・罪悪感・周りから周りからの重圧と自分の感情のバランスを取りながら、ひとりで戦っていたんだろう。
きっとテニステニスよち、キツイはず。
今まで言えなかった本音と涙が物がっている。
それと表情だ。
明湖の表情は良く変わる。
その表情から笑顔が消えて、表情自体も消えかけている。
ずっと見て来たからい知っている。
その表情から笑顔が消えて、表情自体も消えかかっている。
ずっと見てきたから知っている。
ただ『消えたい』と『死にたい』は、どっちがより重いのだろう。
オレは壊れ物をさわるみたいに明湖を抱きしめた。
「オレが守るよ。」
この日初めて『明湖』呼んだ。