12 真実は闇からの光の中へ 後編
名前は?
この小説の夢小説設定テニスの王子様
不二周助の後輩彼女
リョーマと微妙な三角関係
後輩に立海メンバーでます。
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明るい光
闇に閉ざされた中から
救い出してくれたのは
やっっぱり あなたでした
12 真実は闇から光の中へ
あれからボクは心身ともに特に精神状態は、最悪なものだった。
テスト期間なので睡眠を取ろとしても1~2時間で目が覚める。
明湖を崖からボク自身が突き落とす。
突き落とされた明湖は、大好きな笑顔で落ちて行く。
その笑顔を見てボクが叫び声を上げる。
この夢で必ず目を覚ます。
叫び声と共に・・・・・
テスト期間で良かったのは、学校にいる時間が短いことだった。
平静を装っているが限界はある。
無論、病院にも行っていない。
というより正しくは『行けない』だ。
今日はテスト最終日だ。
リビングに行くと姉さんが紅茶を飲んでいた。
「おはよう。あ、母さん紅茶だけももらうね。」
キッチンにいる母さんは『そう』とだけ言う。
「最近、明湖ちゃんの所に行ってないの?」
ティーカップを持つ手が揺れた。
「なんで急に?今テスト中だよ。」
「周助ならテスト中だって関係なく行きそうじゃない。明湖ちゃんの所ならそれと変に元気がないからよ。」
「確かにテストに入ってから行ってない。」
「そう。じゃ1つ良い事を教えるわ。・・・・・・今聞いたことを忘れちゃだめよ。私は出かけるわ。」
ボクも少ししてから家を出た。
「はい。筆記用具を置いて。後ろから解答用紙を回して!」
「終わったにゃ~!不二帰りどっか寄って行こう~!」
「今日は遠慮するよ。」
「あ!ゴメン。桜の所だにゃ~。目覚ますといいね。」
「うん・・」
まだ明湖の所に行くかは、決めていなかった・
でも気がつくと病院まで来ていた。
本心は会いたいって事だね。
こんなボクなのに・・・
病室に入ると優しい午後の光を受けて眠っている明湖いる。
なに1つ変わってない。
パイプ椅子に座って改め明湖の顔を見る。
透き通るほど白い顔
今は閉じられているが、開くとビー玉みたいな光を持っている瞳
小さくて形に良い唇
ソプラノだけど聞きやすく流れるような声
すべてが愛おしい
越前がダメだったんだからボクに望みは無いかもしれない
今この時も明湖が好きだよ
最後かもしれないキスに込める
ボクの想いを・・・
唇に触れる瞬間 姉さんに言われた言葉が甦った
『お姫様は王子様のキスで目が覚めるのよ』
明湖・・愛してる・・・
「ここは・・何処?」
真っ暗な所にいる。
何も見えない。
「やっぱり私が悪い子だから独り?」
少し前を見ると人影が見えて走った。
「精にぃ~~~!」
いつも側にいてくれた大好きな精お兄ちゃん。
その隣にいるのは立海立海時代の私。
『好きでテニスをしていた』
まだ悩みのなかったころの私。
笑って・・ない・・・
しなくていい勉強をして
『絶対に負けられない』って思ってテニスをしている
小6の私。
ーナンデ・・マ・ケ・ラ・レ・ナ・イ・ノ?-
お兄ちゃんも部活が忙しくて、記憶の中では1番孤独な時
-ナンデ・・コドク・・ナノ・・?-
独りだから?
違う・・心を閉ざしたから・・
なんで閉ざしたの?
明湖はいらない子供だから
だって急に、お母さんもお父さんもいなくなったんだもん。
-本当はお仕事だから、しょうがないって分かってるー
-でも分からなったー
「俺も、叔父さんも叔母さんも分かってるよ。2人路もいつも忙しいから、伝わっている思っていても、なかなか伝わらないんだよ。
言葉にしてごらん。」
「だって言ったら私のこと『我儘な困った子』だって思うよ。」
「そんな事ないよ。2人とも明湖のことが大好きなんだよ。」
「本当に?」
「うん。俺が言う事信じられない?}
「信じる!」
そう言うと精兄は、昔みたいに頭を撫でてくれた。
私の内内に暖かい何かが生まれた
「俺は、そろそろ行くよ。」
「どこに行くの?独りにしないで!」
「大丈夫だよ。すぐに迎えが来るよ。明湖の大切な人がね。」
「迎えって・・え?精兄~~お兄ちゃ~~~ん!どこ~~~?」
周りを見ると初めに見たのと同じ様に真っ暗な所に立っている。
初めと違って怖くない。
「・・・・・・・」
え?誰か呼んだ??
周りを見回しても誰もいない
でも微かだけど聞こえた『誰か』の声
忘れてはいけない・・・
タイセツナ・・・ヒトノ・・コエ・・・
「明湖」
今度ははっきり聞こえた。
う!なに?光が迫ってくる・・・
眩しいけど・・懐かしい光
私はその周助先輩に
向かって走っていた
明湖お願いだよ。
ボクの想いに答えて・・・
ゆっくりと顔を上げて明湖を見ても変化はなかった。
やっぱり駄目?もう明湖に対して想いはないの?
諦め悪くもう1度見ると、微かに瞼が動いたように見えた。
錯覚かと思い見つめていると・・・ゆっくりと目を開けた。
眩しそうにしているけど、目を開けている。
か細い声だけど『オレ』見て
「しゅう・・すけ・・せん・・・い」
「ボクが解る?」
コクンとうなずいた。
起き上がろうとした明湖を抱きしめて耳元で言った。
「帰ってきてくれて、ありがとう。愛してる。」
どんなに苦しい試合に勝った時より嬉しかった。
感がいるなら感謝したい。
涙ぐみながら天を仰いだ。