11 真実は闇の中から光の中へ (中編)
名前は?
この小説の夢小説設定テニスの王子様
不二周助の後輩彼女
リョーマと微妙な三角関係
後輩に立海メンバーでます。
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オレの気持ちの中で1番は明湖だよ
ボクの知らなかった姿をこんなにも見ていた
時間は2度とらないと教えてくれたのはキミでした
11 真実は闇から光の中へ(中編)
翌日の学校は予想通りとなった。
テスト前で部活はないから少し油断していた。
昇降口で3人組の子に声をかけられた。
「不二先輩テスト前に悪いんですけど、分からない問題があるんで教えてくれませんか?」
まるで明湖と付き合う前みただな。
それに本当に、この子達は明日からテストだと自覚して員だろうか?
「悪いけど行く所があるから時間ないんだ。同学年の頭のいい人にでも聞いたら?」
「え?どこに行くんですか?」
案の定聞いてきたね。
楽しそうに嬉しそうに言ってくるのが、カンに触った。
いつもだったら適当にはぐらかすけど今日は特別。
ボクの気持ちを教えるよ。
「明湖の院だから迷惑だよ。」
「え?うそ!?だって[#dn=2#]さんの記憶・ないはず・・」
最後は聞こえるか聞こえないかの声だったけど、言いたい事の予想ぐらいは簡単につく。
今はこの子達の相手をしてるよりも早く明湖い会いたい。
「戻ったんだよ。もう君達の誘いも受けることはないから。他の子達にも言っておきな。」
女の子達は、驚いては去ってくれた。
イライラした気分のまま病院に向かっていたけど、明湖の病室がだんだんと近づいて来ると、そのイライラが収まってきた。
ボクって以外と単純?
それなのに見たくもない光景を目の当たりにするのだった。
病室に入ると不二先輩は来ていなかった。
正直ホっとした。
「今日はあんまり良い花がなかったから、カスミ草にしたんだ。」
いつもと変わらなく明湖は眠り続けている。
穏やかな寝顔とは違う気がするけど、きっと今だけ幸せな眠りの時間なんだろうと思う。
「明日から期末テストだよ。それが終わったらテスト休み。いっぱいテニスできるじゃん。そろそろ明湖おテニスしたいよ。」
もしオレの想いで明湖が目覚めるとしたら。
そう思いながら、ゆっくり顔を近づけていった。
こんなこと卑怯だし
自己満足だけかもしれないと
思いつつキスをした。
何か変化があればと顔を見るけど空しくなるほど何もなかった。
「オレじゃダメ?今も明湖の心にいるのは・・・」
視線を感じて振り返ると不二先輩がいた。
「何してるの?越前。」
きっちりと開かれた目は、次の瞬間少し細くなり瞳の奥底に青白い炎が燃えてるみたいだ。
記憶が戻ってやっと本気なった?
『明湖』に近づくなって言いたげ。
だったら言っても良いよね。
質問に答えることも含んで。
「見ての通りキスしたんっスよ。」
「な!」
怒りを抑えつつ、ゆっくり歩いて行った。
無意識の内に越前の胸倉を掴んでいた。
「キミは立場ってものを知っているのかな?それとなんで名前で呼んでいるかな?」
この時不二の声はいつもより1オクターブはか言う実に低くなっていた。
そんな声で言われてもリョーマは顔色一つ変わっていない。
逆に不二の目を捕らえて真っ直ぐに見つめていた。
「親しくなれば呼び方なんて変わるもんじゃないんですか?記憶がなかったからって、散々明湖を泣かせた人に言われたくないっス!どんな思いで毎日過ごしていたか、分かってるんっスか?」
『泣かせた』と聞いて不二の顔色が変わった。
この前も聞いたはずの言葉だったが、手紙を読んだ後だと言葉の重みが格段に違っていた。
そう不二の魔訶には優越感が生まれていた。
あの泣けない明湖を泣かした。
たとえリョーマの前だったとしても自分の事で泣いてくれたのが嬉しく感じていた。
「今なら分かるよ。明湖がどんなに苦しかった。辛かったか。」
「そんな状況になっても、傷つくのが分かっていても、ずっと不二先輩しか見てなかったんっスよ。周りに心配かけたくなくて、必死で笑おうとしてた・・・いったい何て言ってどん底におとしたんっスか?」
ボクは何か細い棒のようなもので、胸を突かれる衝撃を覚えたと同時に、喉の奥で言葉がつまった。
「どん底に落としたって・・いったい・・・」
「明湖が日直だった日に行ったこと覚えてないいんっスか?」
「・・・・・」
「もっと言いましょうか?外掃除の時に水をかぶった日っスよ。」
越前を包んでいる空気が熱気と冷気両方を合わせ持っているものに変わっていった。
「悪いけど、思出せない。」
「そ~~っスか。本当に明湖の事好きなんっスか?」
「もちろん好きだよ。とても大切な人だからね。」
いつも以上に茶わら笑みを浮かべて、不二先輩は明湖を見つめている。
普段は明湖しか知らない表情だと思う。
不二先輩は知らない。
オレが優しい言葉をかけても明湖が、オレに寄りかかってくるのは、ほんの一瞬だけ。
プライベートの顔なんて、ほとんど見せない。
それだけ不二先輩への想いが深いのだと、そのたびに思い知らされた。
オレの負けっスね。
後は不二先輩に任せます。
大切な明湖だから・・・
夜にルーズリーフに走らせていたシャーペンを置いた。
机の上に置いてある明湖の写真に微笑みかけた。
『いったいなんて言って、どん底に落としたんっスか?』
越前に言われた言葉が頭によみがえる。
水をかぶった日
放課後
教室
『さよなら』
思い出すというより、自然に浮かんできた言葉だった。
いくら明湖に関しての記憶がなかったと言え、んなてことを言ったんだ。
頭を抱えた
取り返しがつかない
自身最高の自己嫌悪だ。
裕太がルドルフに転校した家を出た時も兄として何がいたらなかったか思い悩んだ。
「言葉は凶器だね。アハハ・・自分で言った言葉が重く突き刺さるなんて・・・」
明湖は、あの時、色々な物の重圧の中にいた。
いったいボクが感じた何倍の重さで『さよなら』が響いたんだろう。
越前は何を言ったか知らない。
それでも原因はボクにあったと確信していたんだね。
「本当に近くで見ていたんだね。」
なにも知らなくてもボク以上に明湖を見ていた。
ボクは・・・ボクは・・・
いった明湖に何が出来るんだ?
なにが言えるんだ?
どん底に落としたボクが・・・
明日から2学期の期末試験が始まる。