10 真実は闇の中から光の中へから(前編)
名前は?
この小説の夢小説設定テニスの王子様
不二周助の後輩彼女
リョーマと微妙な三角関係
後輩に立海メンバーでます。
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やっと解りだし真実
それはボクの想像以上のものだった
本当の心こんなにも
闇に埋もれていたんだね
10 真実は闇から光の中へ(前編)
家に帰って夕食の後に姉さんが、1通の封筒を差し出した。
「[#dn=1#]ちゃんのお母さんからの手紙よ。周助の事もかなり心配していたわ。」
「ありがとう。」
手紙を開くのをほんの少し躊躇したが、開いて読み出した。
便せんにして3枚ぐらいの手紙なのに読むのにかなりの時間がかかった。
内容はボクの予想以上に重いものだった。
「ふぅ~本当にキミは、何も話してくれていなんだね。」
1度だけ過呼吸の発作を起こしたのを見たことがある。
あの日は珍しく『泊って行ってほしい』と[#dn=1#]に、お願いされた日だった。
めったに甘えたことを言ってくれない[#dn=1#]に言われて、ボクは上機嫌だった。
朝方に目を覚ますと隣で寝ていたはずの[#dn=1#]いなくて、リビングから咳こんでいる音が聞こえて、慌てて行くと苦しそうに胸を押さえている[#dn=1#]がいた。
どうしていいか分からなくて、しばらく様子を見ていた。
これ以上ひどい事になったら、救急車を呼ぼうと思うほど激しい咳だった。
咳が収まった時正直『ほっと』したけど、それは甘い考えだった。
[#dn=1#]は、胸を押さえたまま口を開いたり閉じたりをしていた。
まさか呼吸が出来ていない!
少したって落ち着くと擦れた声で『心配かけました。たまにあるんで気にしないで下さい。』言い終わる前に眠っていしまった[#dn=1#]の額には、汗が浮かんでいつも以上に白い顔をしていた。
呼吸が出来ないと解った時『[#dn=1#]が死んだら』と思うと体中にじわっと気持ちの悪い汗を感じた。
今思い出しても、同じような汗が出てくる。
怖かった。
目の前から[#dn=1#]いなくなると考えると・・・
あの時の原因はボクに『泊っていてほしい』って言った事だったんだね。
甘えて言ったんだと思っていたけど、それもあったろうけどそれ以上に[#dn=1#]は『わがまま』を言ったと強く思ってしまったんだね。
普通の子が簡単に言える甘えたことすら[#dn=1#]、にとっては『わがまま』になってしまう。
越前が言っていた
『かなりキツイ状況になっても泣けないっスよ』
『辛そうな顔で泣いているんで少しでもこれで楽になればって、思ってると必ず寝ちゃうんっス。』
泣けないのは『迷惑をかける・わがままになる』きっとこんな理由だろう。
その時にすぐに寝てしまうのは、無意識のうちの防衛本能。
自分自身を追い込みすぎないための・・・
眠る事でリセットしようとするんだろう。
小4の時に出来てしまった、心の傷。
両親も付けたくて付けたわけじゃない傷。
[#dn=1#]も苦しんだろうけど、両親はそれ以上に苦しんだろう。
実の娘を傷つけてしまったんだから・・・
[#dn=1#]本人だって頭では分かっていたと思う。
でも心が・・感情が・・・幼い[#dn=1#]にはついていかなかったんだろう。
それからの急激な変化。
一般の親なら喜ぶ様な変化であっても、[#dn=1#]の場合は過剰だったから反対に心配したに違いない。
今回大会があるからと言って、[#dn=1#]は日本に残った。
両親にとっては嬉しい大きな変化だったろう。
引っ越しの前後10日間ぐらいは、顔色が悪かった。
その時は、引っ越し疲れだろうなんて簡単に考えていたけど
今なら解るよ。
[#dn=1#]は1人で戦っていたんだね。
トラウマと過呼吸と・・・
1人でいる時の[#dn=1#]は『クール』いや『無表情』という言葉が合うほど表情がなくなる。
でも周囲に知っている人の気配がすると、すぐに消えるからよく知っている人物でも見た事あるかどうかの表情。
その表情を見た時に声をかけて良いのか、迷った事がある。
でも、すぐにボクに気が付て、いつものように声をかけきたkら、何か考え事をしていた?って思っていたけど違ったね。
本当は『1人』でボクを待っているのが恐かったんだね
君は誰よりも置いて行かれる事が恐いから・・・
ボク自身は存在して
側にいるのに
記憶だけ置いて行かれた
側からいなくなるより重く
精神に響いたはず
明日学校に行けば、[#dn=1#]に関する記憶が戻ったから周りが騒ぐ。
そんな事を考えながら眠れるかわからない状況で目を閉じた。
きっと[#dn=1#]もこんな毎日を過ごしていたんだろうと思うと、胸が痛かった。