…………………
…………
……
………痛い…………
………熱い…………
……背中が焼けるような痛みで私は、意識を取り戻した………。
………おもむろな視界で辺りを見渡す……。
貴「……………。」
……お父さんは、部屋から出て行ったみたい………。
_________
_____
【キッチン】
……………体が……重い………。
………背中が痛くて熱い………。
……足元が、ふらつく………。
貴「……………。」
……今日も、洗うお皿がいっぱい……。
………お酒が入った、空のビンも……。
貴「………はぁ…。」
私は、キッチンの洗面台の蛇口を捻り水を出し皿やビンを洗い始めた。
………すると、リビングから…。
父「おい、
アオイ。」
貴「!!」
父「冷蔵庫に、かまぼこが入ってっから、今晩の酒のつまみに切って、持って来い。」
貴「……はい…。」
父「もし、つまみ食いしたら……今度はイヤホンつけて、テレビの爆音で躾てやるからな。」
____ピッ
バン!!!!!!
貴「ひっ!!!!」
お父さんは、テレビの音量を一気に上げ私を脅した。
そして音量が少しずつ下げていく。
私は冷蔵庫を開け板に乗せられた、かまぼこを取り出した。
そして、器具を片手に……それを丁寧に切っていく。
……トン…トン…トン…。
貴「…………。」
…トン…トン…トン…。
………トン…?
…トン…トン…トン…。
……トン…トン…?
…トン…トン…トン…。
……私ハ……今……何デ切ッテイルノ……?
_________
____
【廊下】
私の誕生日に、お姉ちゃんが事故で亡くなってから、みんな変わってしまった…。
私の誕生日って事で、お父さんは私を悪魔や死神という目でみられ……。
悪を浄化するため私を躾ける……。
…痛いぐらい……。
…昔は、私の事をちゃんと娘として優しく、可愛がってくれたのに……。
……お母さんも、あれから帰って来ない…。
【愛してる】なら、いつか迎えに来て私も連れて行ってほしかった……。
…私の家族………。
……どうして、こんなに変わってしまったの……。
_________
____
【リビング】
貴「……お父さん…かまぼこ切れたよ…。」
父「あぁ、そこに置け。」
……コトン。
父「テレビを観ながら酒飲んで、つまみ食って今晩は、良い夜になりそうだぜ。」
貴「………良かったね…。」
父「あぁ。けどお前にはまだ仕事がある。もしオレより先に寝たら分かるよな……。」
ピッ
バン!!!!!!
貴「っ!!!!!」
お父さんは、またテレビの音量を最大に上げ……少ししてまた音量を下げていく。
父「へっ!おら、とっとと皿洗って来い、この悪魔!」
貴「…………。」
……悪魔…。
貴「……ねぇ、お父さん……聞いてもいい…?」
父「あ?」
貴「…お父さんは、私の事どう思ってる?」
父「あぁ?まだ自覚ねぇのかよ。お前は大事な家族を殺した悪魔。死神だ。」
貴「……娘としては…?」
父「娘だぁ?……バァーカ!家族を殺した、お前なんかオレの娘じゃねぇ!お前は最初っから、いらなかったんだよ!…この死神女!!!」
貴「……………。」
………私……は…………いらない………。
………違う……。
………私の知っている、お父さんは…。
……こんな人じゃない……。
……私のお父さんは……。
_________
____
もし、お姉ちゃんが事故に遭わずに帰っていたら……。
ガチャッ!
貴『ただいま!』
__パァン!パァン!パァン!!☆★☆
貴『?!!』
えっ?何?……これは、クラッカー?
姉『
アオイ!誕生日おめでとっ!!』
パァアン!!☆★☆
貴『え、えっ?!』
母『
アオイ!お誕生日おめでとう!』
父『おめでとう!!』
貴『…誕生日………私の……。』
姉『
アオイ!これは、お姉ちゃんからのプレゼント!』
貴『あ、ありがとう。』
父『
アオイ。これは、お父さんからのプレゼント。ずっと欲しがってたもんな!』
……ガサゴソ………。
子犬『ワン!』
貴『わぁっ!可愛いワンちゃん!うん、ずっと欲しかった…お父さん、ありがとう!//』
母『さぁ!
アオイ今日はご馳走よ。はい!これはケーキ……ロウソクの火を消してね。』
貴『うん!…… ……ふぅー。』
ケーキの上に刺さっている、ロウソクの火を全て吹き消した。
3人『
アオイ!お誕生日、おめでとう!!』
貴『ありがとう///。』
父『
アオイ。』
貴『ん?……何、お父さん?』
父『お父さん達の娘になってくれて、ありがとうな!//』
貴『!……うん!///』
姉『
アオイ!…私の大事な妹、大好きだよ!//』
母『
アオイ、私達のところに生まれてきてくれて、ありがとう。愛しているわ!//。』
貴『…へへっ///。』
全『アハハハッ!!/////。』
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………それなのに…………。
………どうして…………。
………こんな………ことに……っ………。
……もう…………。
………悲しいのか………
………怒りなのか………
分からないっ………。
……もう………。
………頭の中が、ぐちゃぐちゃだ………。
貴「………ネェ………オ父サン…………。」

貴「…………サヨナラ…………。」
ザクッ!ザクッザクッ!!ジュサッ!!!________…………………
…………………………………
………………………
…………
……
…
…
貴「………………。」
……サヨウナラ………。
……私ノ家族達………。
………静まり返った、紅い部屋の中で……
私は家族に別れを告げた……。