第35話 夢一夜
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
まずは歌姫さんが、行きつけの古着屋に連れて行ってくれた。
オシャレだけどリーズナブルな価格で、ワンピースと靴と鞄の3点セットを購入することが出来た。
そして冥さんからは、コスメのお下がりを頂くことになった。
それから高専に戻り、早速買ったワンピースに着替え、冥さんの手ほどきを受けてながら自分の顔にメイクを施す。
こうして完成した姿を、
「ど、どうですか・・・」
おずおずと披露した。
「可愛いーっ!」
と、歌姫さんが歓声を上げる。
だけどすぐにその表情は曇って、
「でも、何だか娘を嫁に出すような気分・・・」
と呟いた。
その横で冥さんは首を傾げながら、
「もっと露出が多くてもいいんじゃないのかな?」
と物足りなさげに呟く。
「いえ、それはいいです」
と私はすぐさま拒否する。
するとそこへ、
「賑やかだねぇ~。何をそんなに盛り上がってるの?」
硝子が部屋にやって来た。
「見て見て、硝子~。どう?和紗、可愛いでしょ?」
と、歌姫さんが私の両肩に手を置く。
すると硝子はうんうんと頷く。
「馬子にも衣裳」
「えっ」
「ウソウソ。可愛い。何、五条とデート?」
「そのことなんだけど!」
私は言った。
「悟君とのことは内緒って言ったのに〜!」
「アハハ、ごめん。面白いと思ってつい話しちゃった」
「お、面白い・・・」
「デートねぇ。そういうことならこれあげるよ」
と、硝子は私にあるものを手渡した。
「何これ?」
「◯◯◯ー◯(*夢小説のため自主規制)。啓蒙活動とやらで街頭で配ってたからさ」
「!!??」
私は一瞬絶句した後、慌てて硝子につき返した。
「いっ、要らないよ!こんなの!」
「え?ちゃんと着けてって言わないと、あの五条 ナマでやりかねないよ?」
「そっ、そういうことじゃなくて!っていうか、私の事より自分の心配しなよ!」
「私は必要ないもん。別れたし」
「えっ、そうなの!?」
と、驚きの声を上げたのは歌姫さんだ。
「なんでまた」
「勉強に集中したいから。そしたら会う時間ないし。それで」
「アンタは本当にドライねぇ〜」
「だって、」
硝子はタバコをくわえつつ言った。
「いつまでもメソメソしてられないじゃないですか」
すると歌姫さんはフッと微笑んだ。
だけどすぐにキッと鋭い目つきになって、
「じゃあそろそろ禁煙しなさい!」
とタバコを没収した。
すかさず硝子が不服の声を上げる。
「え〜っ」
「え〜っじゃない!」
そんなやり取りを見て、私と冥さんは笑った。
こうして女子で集まって笑い合うのは、久々のことだった。
「じゃ、次はデートの話聞かせなさいよ〜」
しばらく話し込んだ後、この日は解散となった。
皆んなが去った後、私は窓ガラスに映るワンピース姿の自分をもう一度確かめた。
(皆んなは褒めてくれたけど、本当にこれでいいのかな?)
髪の毛を撫でつけたり、ワンピースの裾を翻して長さを見てみたり。
落ち着きなくソワソワしていたら、ふと悟君の顔が思い浮かんだ。
(・・・早く会いたい)
二日会ってないだけで、もうこんなにも会いたい。
明日が待ちきれない。
そう思いながら、窓ガラスに映る自分を見つめた。
(さ、シワにならないようにワンピース着替えようっと・・・)
とファスナーに手をかけた時だった。
『・・・さん』
どこか遠くから声が聞こえてきて、
「え・・・」
私は手を止めて辺りを見回した。
すると、再び声が聞こえてきた。
『鶴來さん・・・!』
それは、若い男の人の声だった。
そして、私の名前を呼んでいる。
「この声・・・」
どこかで聞いたことがある。
でも、誰の声だろう。
「誰・・・?」
私は窓ガラスを開け放ち、その声がもう一度聞こえてくるのを待った。
だけど、声はそれきり聞こえなくなった。
必死で、どこか悲しそうな声だった。
心が騒めく。
その一方で、聞こえなくなって安堵もしていた。
その呼び声に応えたら、私は・・・。
「・・・きっと空耳だわ」」
と言い聞かせるように呟いて、私は窓を閉めた。
オシャレだけどリーズナブルな価格で、ワンピースと靴と鞄の3点セットを購入することが出来た。
そして冥さんからは、コスメのお下がりを頂くことになった。
それから高専に戻り、早速買ったワンピースに着替え、冥さんの手ほどきを受けてながら自分の顔にメイクを施す。
こうして完成した姿を、
「ど、どうですか・・・」
おずおずと披露した。
「可愛いーっ!」
と、歌姫さんが歓声を上げる。
だけどすぐにその表情は曇って、
「でも、何だか娘を嫁に出すような気分・・・」
と呟いた。
その横で冥さんは首を傾げながら、
「もっと露出が多くてもいいんじゃないのかな?」
と物足りなさげに呟く。
「いえ、それはいいです」
と私はすぐさま拒否する。
するとそこへ、
「賑やかだねぇ~。何をそんなに盛り上がってるの?」
硝子が部屋にやって来た。
「見て見て、硝子~。どう?和紗、可愛いでしょ?」
と、歌姫さんが私の両肩に手を置く。
すると硝子はうんうんと頷く。
「馬子にも衣裳」
「えっ」
「ウソウソ。可愛い。何、五条とデート?」
「そのことなんだけど!」
私は言った。
「悟君とのことは内緒って言ったのに〜!」
「アハハ、ごめん。面白いと思ってつい話しちゃった」
「お、面白い・・・」
「デートねぇ。そういうことならこれあげるよ」
と、硝子は私にあるものを手渡した。
「何これ?」
「◯◯◯ー◯(*夢小説のため自主規制)。啓蒙活動とやらで街頭で配ってたからさ」
「!!??」
私は一瞬絶句した後、慌てて硝子につき返した。
「いっ、要らないよ!こんなの!」
「え?ちゃんと着けてって言わないと、あの
「そっ、そういうことじゃなくて!っていうか、私の事より自分の心配しなよ!」
「私は必要ないもん。別れたし」
「えっ、そうなの!?」
と、驚きの声を上げたのは歌姫さんだ。
「なんでまた」
「勉強に集中したいから。そしたら会う時間ないし。それで」
「アンタは本当にドライねぇ〜」
「だって、」
硝子はタバコをくわえつつ言った。
「いつまでもメソメソしてられないじゃないですか」
すると歌姫さんはフッと微笑んだ。
だけどすぐにキッと鋭い目つきになって、
「じゃあそろそろ禁煙しなさい!」
とタバコを没収した。
すかさず硝子が不服の声を上げる。
「え〜っ」
「え〜っじゃない!」
そんなやり取りを見て、私と冥さんは笑った。
こうして女子で集まって笑い合うのは、久々のことだった。
「じゃ、次はデートの話聞かせなさいよ〜」
しばらく話し込んだ後、この日は解散となった。
皆んなが去った後、私は窓ガラスに映るワンピース姿の自分をもう一度確かめた。
(皆んなは褒めてくれたけど、本当にこれでいいのかな?)
髪の毛を撫でつけたり、ワンピースの裾を翻して長さを見てみたり。
落ち着きなくソワソワしていたら、ふと悟君の顔が思い浮かんだ。
(・・・早く会いたい)
二日会ってないだけで、もうこんなにも会いたい。
明日が待ちきれない。
そう思いながら、窓ガラスに映る自分を見つめた。
(さ、シワにならないようにワンピース着替えようっと・・・)
とファスナーに手をかけた時だった。
『・・・さん』
どこか遠くから声が聞こえてきて、
「え・・・」
私は手を止めて辺りを見回した。
すると、再び声が聞こえてきた。
『鶴來さん・・・!』
それは、若い男の人の声だった。
そして、私の名前を呼んでいる。
「この声・・・」
どこかで聞いたことがある。
でも、誰の声だろう。
「誰・・・?」
私は窓ガラスを開け放ち、その声がもう一度聞こえてくるのを待った。
だけど、声はそれきり聞こえなくなった。
必死で、どこか悲しそうな声だった。
心が騒めく。
その一方で、聞こえなくなって安堵もしていた。
その呼び声に応えたら、私は・・・。
「・・・きっと空耳だわ」」
と言い聞かせるように呟いて、私は窓を閉めた。