第30話 呪術演劇部
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「私がジュリエットなんて無理!」
「何で俺がロミオじゃねぇんだよ」
と、私と五条さんが同時に発言した後、お互いに「ん?」と顔を見合う。
「無理も何でもくじ引きで決まったことだ。変更は許さん」
と、夜蛾さんはこちらに有無を言わさず却下する。
私はスゴスゴと引き下がるけど、五条さんは引き下がらない。
「『ロミオとジュリエット』っつーくらいだから、主役はロミオなんだろ?この俺が主役じゃないモブ役って納得出来ないね」
どうやらロミオ役をやりたいと言うより、ただ自分が主役じゃないと嫌、自分が目立ちたいだけらしい。
なので私は言った。
「じゃあ悟君がジュリエット役やったら?主役だよ」
「あ?俺に女装しろっての?」
「悟君、美形だし悪くないと思うよ。・・・ずいぶん背の高いジュリエットだけども」
「ちなみに、そういうウケ狙いは却下だからな」
と、またしても夜蛾さんに却下されて、私は諦めてジュリエット役を受け入れた。
(よりによって主役を引き当ててしまうとは。他にも適任な人いるのに。硝子さんとか歌姫さんとか冥さんとか)
そこでふと気づいた。
「あれ?歌姫さんと冥さんの名前がないけど・・・」
「あの二人はOGなんだよ」
そう夏油さんが言い、私は振り向く。
「そうなんだ。私、てっきり在校生なのかと思ってた」
「歌姫先輩は私達の三つ上。冥さんは・・・幾つだったかなぁ。あの人年齢不詳だから」
「・・・確かに」
「それよりも、お互い主役になってしまったね」
「そうだね。傑君もやっぱりやりたくないよね、劇なんて」
「やりたくないというか、少し残念かな?」
「残念?」
「個人戦で直哉君 とやりたかったし」
「・・・・・・」
「まぁ、個人戦じゃなくても勝つつもりだけど」
そう言って、夏油さんは二ッと笑った。
それにつられて、ずっと強張っていた私の頬がフッと緩んだ。
「足を引っ張らないように、頑張って台詞覚えるね」
「大丈夫。お互い助け合って頑張ろう」
「うん。よろしくお願いします」
と、私と夏油さんはお互いにお辞儀し合う。
その傍らで、
「じゃあこのティボルトってやつが主役のスピンオフにしようぜ~」
と、五条さんはまだ駄々を捏ねていた。
早速、翌日から授業と任務の合間を縫って劇『ロミオとジュリエット』の練習は始まった。
まずは台本読み。
まだ台詞の暗記はせず、台本を手にそれぞれが自分の台詞を読み上げるのだ。
いざ始めようとした時、
「見に来たよ。面白いことになってるじゃないか」
冥さんと歌姫さんが見学にやって来た。
というか、冷やかしに来たらしい。
「演劇なんて超楽しそうじゃない!私が在学してた時もそうしてほしかったわぁ」
「歌姫弱いから個人戦よりその方が良かっただろな」
「うるさいわよ、五条!」
「つーか、OGは帰れよ」
「嫌よ。アンタ達のコスチューム姿を見てやるまで帰らないわよ」
「コスチューム?」
「シェイクスピア演劇の衣装ってどんなのか知ってるの?」
「あー?」
「ピッタピタのタイツに、モッコモコのカボチャパンツよ。アンタ達のマヌケなカボチャパンツ姿を見て嘲笑ってやるの」
と、歌姫さんは既にケラケラと愉快そうに笑っている。
きっと、いつもからかわれているウップンを晴らしたいんだろうな・・・でも。
「あの、歌姫さん。衣装はタイツとカボチャパンツじゃなくて、アロハシャツなんです」
と言った私の言葉に、歌姫さんはピタッと笑うのをやめた。
「は?アロハシャツ?なんで?」
「レオナルドディカプリオ主演、バズラーマン版の『ロミオ+ジュリエット』を参考にするんです。ちゃんとしたコスチュームを揃えるとなるとお金も時間もかかるし。でも、アロハシャツだと安上がりだし、簡単に手に入るから・・・」
「じゃあジュリエットの衣装は!?」
「普通のワンピースです」
「ちなみに、決闘は剣じゃなくて銃なんだぜ」
と言う五条さんの言葉に、歌姫さんは青筋を立てる。
「なんじゃその邪道なシェイクスピアは!?」
邪道かどうかはさておいて、台詞はそのままシェイクスピアのもので演じる。
まずは、有名なバルコニーのシーンから、台本読み合わせを始めることにした。
「何で俺がロミオじゃねぇんだよ」
と、私と五条さんが同時に発言した後、お互いに「ん?」と顔を見合う。
「無理も何でもくじ引きで決まったことだ。変更は許さん」
と、夜蛾さんはこちらに有無を言わさず却下する。
私はスゴスゴと引き下がるけど、五条さんは引き下がらない。
「『ロミオとジュリエット』っつーくらいだから、主役はロミオなんだろ?この俺が主役じゃないモブ役って納得出来ないね」
どうやらロミオ役をやりたいと言うより、ただ自分が主役じゃないと嫌、自分が目立ちたいだけらしい。
なので私は言った。
「じゃあ悟君がジュリエット役やったら?主役だよ」
「あ?俺に女装しろっての?」
「悟君、美形だし悪くないと思うよ。・・・ずいぶん背の高いジュリエットだけども」
「ちなみに、そういうウケ狙いは却下だからな」
と、またしても夜蛾さんに却下されて、私は諦めてジュリエット役を受け入れた。
(よりによって主役を引き当ててしまうとは。他にも適任な人いるのに。硝子さんとか歌姫さんとか冥さんとか)
そこでふと気づいた。
「あれ?歌姫さんと冥さんの名前がないけど・・・」
「あの二人はOGなんだよ」
そう夏油さんが言い、私は振り向く。
「そうなんだ。私、てっきり在校生なのかと思ってた」
「歌姫先輩は私達の三つ上。冥さんは・・・幾つだったかなぁ。あの人年齢不詳だから」
「・・・確かに」
「それよりも、お互い主役になってしまったね」
「そうだね。傑君もやっぱりやりたくないよね、劇なんて」
「やりたくないというか、少し残念かな?」
「残念?」
「個人戦で
「・・・・・・」
「まぁ、個人戦じゃなくても勝つつもりだけど」
そう言って、夏油さんは二ッと笑った。
それにつられて、ずっと強張っていた私の頬がフッと緩んだ。
「足を引っ張らないように、頑張って台詞覚えるね」
「大丈夫。お互い助け合って頑張ろう」
「うん。よろしくお願いします」
と、私と夏油さんはお互いにお辞儀し合う。
その傍らで、
「じゃあこのティボルトってやつが主役のスピンオフにしようぜ~」
と、五条さんはまだ駄々を捏ねていた。
早速、翌日から授業と任務の合間を縫って劇『ロミオとジュリエット』の練習は始まった。
まずは台本読み。
まだ台詞の暗記はせず、台本を手にそれぞれが自分の台詞を読み上げるのだ。
いざ始めようとした時、
「見に来たよ。面白いことになってるじゃないか」
冥さんと歌姫さんが見学にやって来た。
というか、冷やかしに来たらしい。
「演劇なんて超楽しそうじゃない!私が在学してた時もそうしてほしかったわぁ」
「歌姫弱いから個人戦よりその方が良かっただろな」
「うるさいわよ、五条!」
「つーか、OGは帰れよ」
「嫌よ。アンタ達のコスチューム姿を見てやるまで帰らないわよ」
「コスチューム?」
「シェイクスピア演劇の衣装ってどんなのか知ってるの?」
「あー?」
「ピッタピタのタイツに、モッコモコのカボチャパンツよ。アンタ達のマヌケなカボチャパンツ姿を見て嘲笑ってやるの」
と、歌姫さんは既にケラケラと愉快そうに笑っている。
きっと、いつもからかわれているウップンを晴らしたいんだろうな・・・でも。
「あの、歌姫さん。衣装はタイツとカボチャパンツじゃなくて、アロハシャツなんです」
と言った私の言葉に、歌姫さんはピタッと笑うのをやめた。
「は?アロハシャツ?なんで?」
「レオナルドディカプリオ主演、バズラーマン版の『ロミオ+ジュリエット』を参考にするんです。ちゃんとしたコスチュームを揃えるとなるとお金も時間もかかるし。でも、アロハシャツだと安上がりだし、簡単に手に入るから・・・」
「じゃあジュリエットの衣装は!?」
「普通のワンピースです」
「ちなみに、決闘は剣じゃなくて銃なんだぜ」
と言う五条さんの言葉に、歌姫さんは青筋を立てる。
「なんじゃその邪道なシェイクスピアは!?」
邪道かどうかはさておいて、台詞はそのままシェイクスピアのもので演じる。
まずは、有名なバルコニーのシーンから、台本読み合わせを始めることにした。