第30話 呪術演劇部
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すると、直哉さんはもう一度尋ねてきた。
「やからぁ、悟君と夏油君、どっちと付き合うてんのって訊いてんねん」
唐突で不躾な質問に、私はあからさまに眉をひそめた。
「・・・別にどっちとも付き合ってないですけど」
「へー、意外やなぁ。悟君、男前やしモテるから、その分手グセ悪いゆうて聞いててんけどな」
「・・・へーぇ・・・」
その手の話は聞きたくないんだけど。
「あの夏油君も、人当たり良さそうでサラッと女口説いてそうやん。俺はああいう優等生タイプ、ぶっちゃけ嫌いやけど」
「・・・いきなりぶっちゃけましたね」
「君はどっちが好きなん?」
「え・・・」
直哉さんにそう訊かれて、五条さんの顔が思い浮かんで、思わずうろたえてしまった。
すると、直哉さんは我が意を得たりと言わんばかりにニヤリと笑った。
「その反応、どっちかに惚れとるな」
「ち、違います・・・!」
「恥ずかしがらんでええやん」
「だから、そういうんじゃ・・・」
「悟君の方やろ?」
と言われて、私の表情は凍り付く。
「図星やな」
と、直哉さんはますます調子に乗って得意げに笑みを浮かべた。
「確かに、悟君に惚れるのもわかるわ。家柄良し。顔良し。スタイル良し。才能有り。将来性も有り。持ちえないものはないもんな」
「・・・性格はアレですけどね・・・」
「ハッ。君、結構毒舌なんやね。おもろ」
「・・・・・・」
「そして、何と言っても悟君は強い。でも、俺かて悟君と比べても遜色ないと思うねん。むしろ・・・」
「・・・・・・」
「口説き落とした女は、俺の方が多いと思うで」
「そうですか・・・」
何が言いたいんだろう、この人。
付き合ってられない、と再びカレーを食べようとした時だった。
突然、直哉さんが手を伸ばしてきて私の手に重ねてきた。
私はビックリして、スプーンを床に落としてしまった。
「なっ・・・」
「好きな男の側にいながら手ェ出されへんて、さぞかし歯痒いやろ」
「は?」
「欲求不満なんちゃうん?」
「・・・・・・」
「俺が相手になってやってもえぇで」
どうして、御三家の人間はこんな上からなんだろう。
私が呆れて黙り込んでいるのも意に介さず、直哉さんは続けた。
「もちろん、悟君には黙っといたるわ。俺にとっては遊びやし、君にとっては欲求不満解消でお互いにWIN-WINやろ?」
私は勢いよく直哉さんの手を払いのけた。
「結構です」
すると、直哉さんは驚いて目を丸めて払いのけられた手をもう片方の手で撫でた。
「おー、痛」
と口元は笑みを浮かべているものの、
「俺を振るって、ええ度胸しとるやん」
私に向ける目は赤く血走っていた。
「・・・っ」
私は怯んで肩をすくませる。
その時。
「あれー?鶴來さん、ひとりですか!?」
灰原君そして七海さんが食堂に来て、私達の座る席まで近づく。
「他の皆さんはどうしたんですか?」
「あ、任務で校外に」
「そうなんですか。で、こちらの方は?」
と、灰原君が直哉さんに興味津々に視線を送る。
そんな視線を受けて、
「なんやねん。いくら俺が男前やからってジロジロ見んなや」
と、直哉さんは悪態つくだけで自己紹介をしないので、代わりに私が紹介する。
「京都校の禪院直哉さん。交流会の打ち合わせで来たの」
「そうですか!俺は灰原雄。一年生です!直哉さんは何年生ですか?」
「は?なんでそんなこと答えなあかんねん」
「灰原君達と同じ一年生だよ」
「何勝手に答えとんねん」
「そうなんだ!同学年だね。よろしく、禪院」
「は?何馴れ馴れしく呼び捨てしとんねん、オマエ。禪院って聞いてわからんのか。オレは・・・」
「禪院家当主、直毘人氏の御子息ですよね」
私達の会話に、七海さんが入ってきた。
「灰原は人好きなものでしてね。パーソナルスペースも非常に狭い。が、悪意はないのです。多少の無礼は見逃してやってください」
「やからぁ、悟君と夏油君、どっちと付き合うてんのって訊いてんねん」
唐突で不躾な質問に、私はあからさまに眉をひそめた。
「・・・別にどっちとも付き合ってないですけど」
「へー、意外やなぁ。悟君、男前やしモテるから、その分手グセ悪いゆうて聞いててんけどな」
「・・・へーぇ・・・」
その手の話は聞きたくないんだけど。
「あの夏油君も、人当たり良さそうでサラッと女口説いてそうやん。俺はああいう優等生タイプ、ぶっちゃけ嫌いやけど」
「・・・いきなりぶっちゃけましたね」
「君はどっちが好きなん?」
「え・・・」
直哉さんにそう訊かれて、五条さんの顔が思い浮かんで、思わずうろたえてしまった。
すると、直哉さんは我が意を得たりと言わんばかりにニヤリと笑った。
「その反応、どっちかに惚れとるな」
「ち、違います・・・!」
「恥ずかしがらんでええやん」
「だから、そういうんじゃ・・・」
「悟君の方やろ?」
と言われて、私の表情は凍り付く。
「図星やな」
と、直哉さんはますます調子に乗って得意げに笑みを浮かべた。
「確かに、悟君に惚れるのもわかるわ。家柄良し。顔良し。スタイル良し。才能有り。将来性も有り。持ちえないものはないもんな」
「・・・性格はアレですけどね・・・」
「ハッ。君、結構毒舌なんやね。おもろ」
「・・・・・・」
「そして、何と言っても悟君は強い。でも、俺かて悟君と比べても遜色ないと思うねん。むしろ・・・」
「・・・・・・」
「口説き落とした女は、俺の方が多いと思うで」
「そうですか・・・」
何が言いたいんだろう、この人。
付き合ってられない、と再びカレーを食べようとした時だった。
突然、直哉さんが手を伸ばしてきて私の手に重ねてきた。
私はビックリして、スプーンを床に落としてしまった。
「なっ・・・」
「好きな男の側にいながら手ェ出されへんて、さぞかし歯痒いやろ」
「は?」
「欲求不満なんちゃうん?」
「・・・・・・」
「俺が相手になってやってもえぇで」
どうして、御三家の人間はこんな上からなんだろう。
私が呆れて黙り込んでいるのも意に介さず、直哉さんは続けた。
「もちろん、悟君には黙っといたるわ。俺にとっては遊びやし、君にとっては欲求不満解消でお互いにWIN-WINやろ?」
私は勢いよく直哉さんの手を払いのけた。
「結構です」
すると、直哉さんは驚いて目を丸めて払いのけられた手をもう片方の手で撫でた。
「おー、痛」
と口元は笑みを浮かべているものの、
「俺を振るって、ええ度胸しとるやん」
私に向ける目は赤く血走っていた。
「・・・っ」
私は怯んで肩をすくませる。
その時。
「あれー?鶴來さん、ひとりですか!?」
灰原君そして七海さんが食堂に来て、私達の座る席まで近づく。
「他の皆さんはどうしたんですか?」
「あ、任務で校外に」
「そうなんですか。で、こちらの方は?」
と、灰原君が直哉さんに興味津々に視線を送る。
そんな視線を受けて、
「なんやねん。いくら俺が男前やからってジロジロ見んなや」
と、直哉さんは悪態つくだけで自己紹介をしないので、代わりに私が紹介する。
「京都校の禪院直哉さん。交流会の打ち合わせで来たの」
「そうですか!俺は灰原雄。一年生です!直哉さんは何年生ですか?」
「は?なんでそんなこと答えなあかんねん」
「灰原君達と同じ一年生だよ」
「何勝手に答えとんねん」
「そうなんだ!同学年だね。よろしく、禪院」
「は?何馴れ馴れしく呼び捨てしとんねん、オマエ。禪院って聞いてわからんのか。オレは・・・」
「禪院家当主、直毘人氏の御子息ですよね」
私達の会話に、七海さんが入ってきた。
「灰原は人好きなものでしてね。パーソナルスペースも非常に狭い。が、悪意はないのです。多少の無礼は見逃してやってください」