第30話 呪術演劇部
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「・・・やっぱり結婚は好きな人としたい?」
それとなく、内心ドキドキしながら訊いてみる。
すると五条さんは「んー」と考え事するように宙を見ながら、
「つーか、ひとりの女に留まるってのが理解できねーよ。恋愛なんて数楽しんでナンボじゃん」
と、平然とのたまった。
それを聞いて、私は眉をひそめる。
「・・・最低」
「なんでー?別にいいだろ。まだ十代なんだし、楽しんだっていいじゃん」
「・・・・・・」
「あ、でもオマエはもう結婚するって決めてんだったな」
「・・・・・・」
「ひょっとして、後悔してる?」
「は?」
「本当は、もっと色んな恋愛したいと思ってるんじゃない?」
そう言いながら、五条さんはグッと身体を私の方に寄せさらに顔を近づけた。そして、
「俺がその相手になってやってもいいけど?」
と、挑発するように笑みを浮かべながら言った。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
しばらくの間、私と五条さんは無言で見つめ合う。
目を逸らしたのは、私からだった。
そして、そのまま五条さんからスタスタと離れてドアを開け、
「傑くーん!悟君ならここにいるよーっ!」
と、大きな声で呼びかけた。
すると、夏油さんは「なんでばらすの!?」と言う顔をして振り向く。そして、
「何ッ!?坊め、やはり隠れておったなーっ!」
と、すかさず千代婆さんが猛然と廊下を走って戻って来る。
「あ、クソッ!和紗、テメー後で覚えてろよ!」
と五条さんは捨て台詞を吐いて、慌てて部屋から飛び出して行った。
その後すぐに私はドアをバタン閉めて、
「・・・馬鹿」
と呟いた。
「ははっ。超ウケる」
その日、寮の食堂で夕飯を食べている時、五条さんのお見合いの話題になり、硝子さんがそう言って笑った。
「笑いごとじゃねっつの」
と、五条さんはイライラしながら箸を齧る。
あの後、千代婆さんとの追いかけっこから逃げ切ったものの、お見合い相手の写真が5名分しっかりと残されたのだ。
「写真見たの?」
「見てねーよ。どうせブスばっかだろ」
「どれ、私が選んでやるよ」
と硝子さんは、面白半分でそのお見合い写真を手に取って眺め始めた。
「そんなに気が進まないなら、ちゃんと話せばいいじゃないか」
夏油さんが言った。
「好きな相手がいる。いずれはその人と結婚したいって」
「あ?そんなのいねーし」
「「いないの?」」
と夏油さんと硝子さんは目を合わせて意味ありげにニヤニヤしている。
すると、五条さんは訝しげにふたりを見返した。
「何だよ、ニヤニヤしやがって」
「いやぁ、そういう相手がいるから嫌がってるのかと」
「ハッ。ホレたハレたなんてくだねー。俺はどっかの誰かみてぇにお気楽な恋愛脳じゃねぇんだ」
と五条さんが言ったのは、明らかに私に対する当て擦りだ。
なので、私はムッとして反論する。
「誰がお気楽なのよ」
「あ、もしかして気づいてねぇの?オマエだよ、オマエ。呑気にノロケやがって」
「ノロケてなんか・・・!そもそも彼のこと話したのは一度きりじゃない!」
「「カレ?」」
私の言葉に、夏油さんと硝子さんが食いつく。
「和紗、カレシいるの?」
「え、あ、いえ、あ、うん・・・」
「なにそれ。いるのいないの、どっちなの?」
「28歳のアラサーのオッサンなんだよなー?」
と言ったのは、五条さんだ。
「そいつと結婚するんだってよー」
「ちょっと!?」
何勝手にペラペラと・・・。
ギロッと睨みつけたものの、五条さんはサッと席を立ち上がり食器を下げ始めた。
そんな五条さんの後姿を見送りながら、
「フラれたんだね」
「だな」
と、夏油さんと硝子さんが頷き合う。
私はそんな二人の様子は目に入っておらず、
(一体何なのよ、もう!)
と、立ち去っていく五条さんを見つめていた。
それとなく、内心ドキドキしながら訊いてみる。
すると五条さんは「んー」と考え事するように宙を見ながら、
「つーか、ひとりの女に留まるってのが理解できねーよ。恋愛なんて数楽しんでナンボじゃん」
と、平然とのたまった。
それを聞いて、私は眉をひそめる。
「・・・最低」
「なんでー?別にいいだろ。まだ十代なんだし、楽しんだっていいじゃん」
「・・・・・・」
「あ、でもオマエはもう結婚するって決めてんだったな」
「・・・・・・」
「ひょっとして、後悔してる?」
「は?」
「本当は、もっと色んな恋愛したいと思ってるんじゃない?」
そう言いながら、五条さんはグッと身体を私の方に寄せさらに顔を近づけた。そして、
「俺がその相手になってやってもいいけど?」
と、挑発するように笑みを浮かべながら言った。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
しばらくの間、私と五条さんは無言で見つめ合う。
目を逸らしたのは、私からだった。
そして、そのまま五条さんからスタスタと離れてドアを開け、
「傑くーん!悟君ならここにいるよーっ!」
と、大きな声で呼びかけた。
すると、夏油さんは「なんでばらすの!?」と言う顔をして振り向く。そして、
「何ッ!?坊め、やはり隠れておったなーっ!」
と、すかさず千代婆さんが猛然と廊下を走って戻って来る。
「あ、クソッ!和紗、テメー後で覚えてろよ!」
と五条さんは捨て台詞を吐いて、慌てて部屋から飛び出して行った。
その後すぐに私はドアをバタン閉めて、
「・・・馬鹿」
と呟いた。
「ははっ。超ウケる」
その日、寮の食堂で夕飯を食べている時、五条さんのお見合いの話題になり、硝子さんがそう言って笑った。
「笑いごとじゃねっつの」
と、五条さんはイライラしながら箸を齧る。
あの後、千代婆さんとの追いかけっこから逃げ切ったものの、お見合い相手の写真が5名分しっかりと残されたのだ。
「写真見たの?」
「見てねーよ。どうせブスばっかだろ」
「どれ、私が選んでやるよ」
と硝子さんは、面白半分でそのお見合い写真を手に取って眺め始めた。
「そんなに気が進まないなら、ちゃんと話せばいいじゃないか」
夏油さんが言った。
「好きな相手がいる。いずれはその人と結婚したいって」
「あ?そんなのいねーし」
「「いないの?」」
と夏油さんと硝子さんは目を合わせて意味ありげにニヤニヤしている。
すると、五条さんは訝しげにふたりを見返した。
「何だよ、ニヤニヤしやがって」
「いやぁ、そういう相手がいるから嫌がってるのかと」
「ハッ。ホレたハレたなんてくだねー。俺はどっかの誰かみてぇにお気楽な恋愛脳じゃねぇんだ」
と五条さんが言ったのは、明らかに私に対する当て擦りだ。
なので、私はムッとして反論する。
「誰がお気楽なのよ」
「あ、もしかして気づいてねぇの?オマエだよ、オマエ。呑気にノロケやがって」
「ノロケてなんか・・・!そもそも彼のこと話したのは一度きりじゃない!」
「「カレ?」」
私の言葉に、夏油さんと硝子さんが食いつく。
「和紗、カレシいるの?」
「え、あ、いえ、あ、うん・・・」
「なにそれ。いるのいないの、どっちなの?」
「28歳のアラサーのオッサンなんだよなー?」
と言ったのは、五条さんだ。
「そいつと結婚するんだってよー」
「ちょっと!?」
何勝手にペラペラと・・・。
ギロッと睨みつけたものの、五条さんはサッと席を立ち上がり食器を下げ始めた。
そんな五条さんの後姿を見送りながら、
「フラれたんだね」
「だな」
と、夏油さんと硝子さんが頷き合う。
私はそんな二人の様子は目に入っておらず、
(一体何なのよ、もう!)
と、立ち去っていく五条さんを見つめていた。