第29話 まつろわぬ民
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(この二人強い・・・)
五条さんと夏油さん。
二人の強さに、大阪分校の面々だけでなく私も圧倒されていた。
しかしそれも束の間。
二人には敵わないと察した面々が、私に狙いを絞って襲い掛かって来る。
「わ、わ、わ、わぁっ!?」
攻撃を何とかのらりくらりとかわしていると、突然グンッと強い力に引き寄せられて、気づけば五条さんの右腕に抱えられていた。
「五条さん・・・」
「ったく、ほとほと疲れるぜ。オマエみたいな弱いヤツを庇いながら戦うの」
「ご、ごめん・・・」
と、謝る途中でふと気づいた。
私を抱え込む五条さんの手が、私の胸にガッツリと当たっている。
「いやーーーっ!」
「んだよ」
「は、離して!ヘンタイーーっ!」
「あ?」
そこでようやく、五条さんは自分の手が私の胸に当たっていることに気づいたらしい。
動揺することなくパッと手を離して、
「そんな怒んなよ。ワザとじゃねーし、減るもんじゃねーし」
「減る増えるの問題じゃない!」
「気にすんなよ。俺も何とも思ってねーし。ワカパイに比べたらオマエのなんて大したこと・・・」
と言いながら、ふと五条さんは手をワキワキと動かす。
「いや、大したことねーこともねーのか?」
「最っっっ低!」
その次の瞬間。
ガコンッ
「「あ」」
万城目の術式の籠が落ちてきて、私と五条さんは共に閉じ込められてしまった。
「ちょっ・・・!」
しかも私達を閉じ込めるこの籠は、これまでの鳥籠のような形状や大きさとは異なる。
行李のような長方形で、二人では非常に窮屈で、現に上半身を後ろに倒して座り込む私の胸に、五条さんが顔を埋めて折り重なっているという状態だ。
「ちょっ、ちょっと!?何してるのーっ」
「うるせぇ!好き好んでこんな体勢になったわけじゃねーよ」
「は、早く退いて・・・」
「わーってるよ。こんな籠、さっさと壊して・・・」
と、五条さんは呪力を込めた手を上げて籠に触れる。
しかし、
「ん?」
籠はビクともしない。
「ふわはははは!隙を見せるからだ、このマヌケ!」
と、籠の外から万城目の声が聞こえる。
「捕獲後15分以内は、籠の内部はいかなる攻撃でも吸収し破壊することは出来ない。五条悟、オマエの呪力でもだ!」
それを聞いて、動揺するのは私。
(うそ・・・。15分もこの状態なの!?)
一方、五条さんは。
「その上、術式の開示か・・・。チッ、効果は更に持続するってワケね」
と、真面目な表情で呟いているけれど、私の胸に埋めている状態なのでどうにも締まらない。
「悟!和紗!」
外から夏油さんの声が聞こえてくる。
「今、助け・・・」
「あらぁ。よそ見なんてしないで。貴方の相手は私よ」
と、菅田さんの声が重なった。
「傑、俺達に構うな!」
五条さんが言った。
「そのうち外には出られる。それまで、オマエひとりで踏ん張・・・」
「きゃあ!?」
突然、私たちを閉じ込めている籠が持ち上げられ、体勢が崩れて五条さんは更に深く私の胸に顔を埋める。
「むむ・・・」
「ちょっと!?」
そんな私たちに構うことなく、籠はゆさゆさと上下に揺れる。
どうやらどこかに運ばれているらしい。
為す術なく揺られるままに運ばれて行くと、やがて籠の外からジメッと湿気た空気とカビ臭い匂いが流れ込んでくるのを感じた。
(ここは、地下・・・?)
そんなことを考えていると、
「わあっ!?」
「うおっ」
私たちを閉じ込めた籠は放り出されて、地面をゴロンと半回転する。
「ってて・・・」
「・・・・・・」
中に居る私たちの体勢は入れ替わって、今度は五条さんの上に私が馬乗りの様になる。そして、顔がとても近い。
「大丈夫かよ」
と、密着する距離にも気に留めることなく、五条さんが私の顔を見据えて尋ねた。
「え、あ・・・」
私は動揺して思わず、
「だ、大丈・・・ぶっ!?」
後ろに飛び退けてしまい、思い切り籠に頭をぶつけてしまった。
「~~~っっっ」
「何やってんだよ」
悶絶する私を見て、五条さんは呆れたように呟く。
五条さんと夏油さん。
二人の強さに、大阪分校の面々だけでなく私も圧倒されていた。
しかしそれも束の間。
二人には敵わないと察した面々が、私に狙いを絞って襲い掛かって来る。
「わ、わ、わ、わぁっ!?」
攻撃を何とかのらりくらりとかわしていると、突然グンッと強い力に引き寄せられて、気づけば五条さんの右腕に抱えられていた。
「五条さん・・・」
「ったく、ほとほと疲れるぜ。オマエみたいな弱いヤツを庇いながら戦うの」
「ご、ごめん・・・」
と、謝る途中でふと気づいた。
私を抱え込む五条さんの手が、私の胸にガッツリと当たっている。
「いやーーーっ!」
「んだよ」
「は、離して!ヘンタイーーっ!」
「あ?」
そこでようやく、五条さんは自分の手が私の胸に当たっていることに気づいたらしい。
動揺することなくパッと手を離して、
「そんな怒んなよ。ワザとじゃねーし、減るもんじゃねーし」
「減る増えるの問題じゃない!」
「気にすんなよ。俺も何とも思ってねーし。ワカパイに比べたらオマエのなんて大したこと・・・」
と言いながら、ふと五条さんは手をワキワキと動かす。
「いや、大したことねーこともねーのか?」
「最っっっ低!」
その次の瞬間。
ガコンッ
「「あ」」
万城目の術式の籠が落ちてきて、私と五条さんは共に閉じ込められてしまった。
「ちょっ・・・!」
しかも私達を閉じ込めるこの籠は、これまでの鳥籠のような形状や大きさとは異なる。
行李のような長方形で、二人では非常に窮屈で、現に上半身を後ろに倒して座り込む私の胸に、五条さんが顔を埋めて折り重なっているという状態だ。
「ちょっ、ちょっと!?何してるのーっ」
「うるせぇ!好き好んでこんな体勢になったわけじゃねーよ」
「は、早く退いて・・・」
「わーってるよ。こんな籠、さっさと壊して・・・」
と、五条さんは呪力を込めた手を上げて籠に触れる。
しかし、
「ん?」
籠はビクともしない。
「ふわはははは!隙を見せるからだ、このマヌケ!」
と、籠の外から万城目の声が聞こえる。
「捕獲後15分以内は、籠の内部はいかなる攻撃でも吸収し破壊することは出来ない。五条悟、オマエの呪力でもだ!」
それを聞いて、動揺するのは私。
(うそ・・・。15分もこの状態なの!?)
一方、五条さんは。
「その上、術式の開示か・・・。チッ、効果は更に持続するってワケね」
と、真面目な表情で呟いているけれど、私の胸に埋めている状態なのでどうにも締まらない。
「悟!和紗!」
外から夏油さんの声が聞こえてくる。
「今、助け・・・」
「あらぁ。よそ見なんてしないで。貴方の相手は私よ」
と、菅田さんの声が重なった。
「傑、俺達に構うな!」
五条さんが言った。
「そのうち外には出られる。それまで、オマエひとりで踏ん張・・・」
「きゃあ!?」
突然、私たちを閉じ込めている籠が持ち上げられ、体勢が崩れて五条さんは更に深く私の胸に顔を埋める。
「むむ・・・」
「ちょっと!?」
そんな私たちに構うことなく、籠はゆさゆさと上下に揺れる。
どうやらどこかに運ばれているらしい。
為す術なく揺られるままに運ばれて行くと、やがて籠の外からジメッと湿気た空気とカビ臭い匂いが流れ込んでくるのを感じた。
(ここは、地下・・・?)
そんなことを考えていると、
「わあっ!?」
「うおっ」
私たちを閉じ込めた籠は放り出されて、地面をゴロンと半回転する。
「ってて・・・」
「・・・・・・」
中に居る私たちの体勢は入れ替わって、今度は五条さんの上に私が馬乗りの様になる。そして、顔がとても近い。
「大丈夫かよ」
と、密着する距離にも気に留めることなく、五条さんが私の顔を見据えて尋ねた。
「え、あ・・・」
私は動揺して思わず、
「だ、大丈・・・ぶっ!?」
後ろに飛び退けてしまい、思い切り籠に頭をぶつけてしまった。
「~~~っっっ」
「何やってんだよ」
悶絶する私を見て、五条さんは呆れたように呟く。