第29話 まつろわぬ民
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「落檻籠地!」
万城目が呪力で編み出した籠を幾つも五条さんに向かって落とす。
しかし、ことごとく破壊されて五条さんを捕獲することは出来ない。
「くっ・・・」
「ホラ、どーしたよ」
後退りする万城目を五条さんはゆっくり追い詰める。
その一方で、
「梨理衣ちゃん、聞いて!万城目は梨理衣ちゃん達を利用しようとしてるの!」
「うるさい!誰がアンタの言う事なんて信じるものか!」
私は襲い掛かって来る梨理衣ちゃんをかわしながら、説得しようとしていた。
さらにその一方で、
「アナタ、二年生?ってことは、16?」
「それが何か?」
「年上の、ほんの少しだけよ?年上の女性はアナタ的にはどうかなって」
「・・・・・・」
夏油さんと菅田さんが対峙する。
「落檻籠地!」
万城目は性懲りもなく、五条さんに向けて籠を落とし続ける。
五条さんはいよいよ呆れてひとつ溜息を吐くと、
「馬鹿が」
籠を壊した後、目にも留まらぬ速さで万城目に飛び蹴りを喰らわせた。
「ガッ・・・!」
蹴り飛ばされた万城目は、顔から床に減り込む。
「刑事ドラマだったら、こう言うところだぜ」
ゆらりと近づき、五条さんは万城目を見下ろしながら言った。
「あとはムショで洗いざらい吐いてもらう、ってな」
しかし、万城目は尚も反抗的な視線を五条さんに向けながら言った。
「落檻・・・」
「馬鹿のひとつ覚えかよ」
と、五条さんは自分に向けて落ちてくる籠を破壊しようとする、が。
「!」
籠は、五条さんではなく私の頭上に出現して、今まさに落ちてこようとしていた。
それに五条さんは気づきすぐさま破壊する。
「な・・・」
破壊された籠の欠片が降って来て、その時ようやく私は自分が万城目の術式の標的にされていることに気づいた。
「クッ・・・クックック・・・」
まだ地面に減り込んだ態勢のまま、万城目は不気味な笑い声を上げた。
「テメェ・・・」
五条さんが万城目にとどめを刺そうと迫る。
しかし、
「落檻・・・籠地・・・」
万城目は次々と籠を私に向けて落とし、五条さんはそれを破壊するのに手間取られる。
「どうした、五条悟」
万城目は一転して余裕たっぷりに言った。
「あの小娘を庇うより、まずは私から倒せばいいのではないのか?」
「閉じ込めようとしてんのは、アイツだけじゃないだろ」
五条さんが言った。
「対峙してるガキも閉じ込めて、鳥籠デスマッチってワケだ。そうなると、逃げ場を無くしたアイツが不利になる。ガキは殺る気満々だからな」
「他人の事を気遣う余裕はあるのか?」
そう万城目が言うと、
「!」
他の教職員や生徒達が、学長室に駆けつけ集まり始めていた。
私達はたったの3人。それに対して、大阪分校側は数十人。
「我が家族よ、彼等は侵入者だ!これは演習では無い!直ちに排除せよ!」
万城目の号令に、教職員や生徒達は身構える。
すっかり私達は取り囲まれている。
圧倒的に不利な状況だ。
だけど、五条さんと夏油さんのふたりは動揺することなく落ち着いている。
「悟」
夏油さんが五条さんに声をかける。
「わかってるな。生徒たちは洗脳されているだけだ。だから・・・」
「わーってるよ」
夏油さんが言い終わらぬうちに、五条さんは非常に面倒くさそうに吐き捨てるように言った。
「・・・ったく。ホント疲れるよ、弱い奴等に気遣うのは」
一転して優勢に立った万城目はすでに勝ち誇った顔で、
「かかれ!」
と号令をかける。
それを聞いた職員と生徒たちが私達に襲い掛かって来る。
しかし。
「うわぁ!?」
五条さんの術式に跳ね飛ばされたり、
「きゃあーっ!」
「いやーっ!」
夏油さんが『呪霊操術』で呼び出した下級呪霊に怯えて逃げ出したり、まったく相手になっていない。
万城目が呪力で編み出した籠を幾つも五条さんに向かって落とす。
しかし、ことごとく破壊されて五条さんを捕獲することは出来ない。
「くっ・・・」
「ホラ、どーしたよ」
後退りする万城目を五条さんはゆっくり追い詰める。
その一方で、
「梨理衣ちゃん、聞いて!万城目は梨理衣ちゃん達を利用しようとしてるの!」
「うるさい!誰がアンタの言う事なんて信じるものか!」
私は襲い掛かって来る梨理衣ちゃんをかわしながら、説得しようとしていた。
さらにその一方で、
「アナタ、二年生?ってことは、16?」
「それが何か?」
「年上の、ほんの少しだけよ?年上の女性はアナタ的にはどうかなって」
「・・・・・・」
夏油さんと菅田さんが対峙する。
「落檻籠地!」
万城目は性懲りもなく、五条さんに向けて籠を落とし続ける。
五条さんはいよいよ呆れてひとつ溜息を吐くと、
「馬鹿が」
籠を壊した後、目にも留まらぬ速さで万城目に飛び蹴りを喰らわせた。
「ガッ・・・!」
蹴り飛ばされた万城目は、顔から床に減り込む。
「刑事ドラマだったら、こう言うところだぜ」
ゆらりと近づき、五条さんは万城目を見下ろしながら言った。
「あとはムショで洗いざらい吐いてもらう、ってな」
しかし、万城目は尚も反抗的な視線を五条さんに向けながら言った。
「落檻・・・」
「馬鹿のひとつ覚えかよ」
と、五条さんは自分に向けて落ちてくる籠を破壊しようとする、が。
「!」
籠は、五条さんではなく私の頭上に出現して、今まさに落ちてこようとしていた。
それに五条さんは気づきすぐさま破壊する。
「な・・・」
破壊された籠の欠片が降って来て、その時ようやく私は自分が万城目の術式の標的にされていることに気づいた。
「クッ・・・クックック・・・」
まだ地面に減り込んだ態勢のまま、万城目は不気味な笑い声を上げた。
「テメェ・・・」
五条さんが万城目にとどめを刺そうと迫る。
しかし、
「落檻・・・籠地・・・」
万城目は次々と籠を私に向けて落とし、五条さんはそれを破壊するのに手間取られる。
「どうした、五条悟」
万城目は一転して余裕たっぷりに言った。
「あの小娘を庇うより、まずは私から倒せばいいのではないのか?」
「閉じ込めようとしてんのは、アイツだけじゃないだろ」
五条さんが言った。
「対峙してるガキも閉じ込めて、鳥籠デスマッチってワケだ。そうなると、逃げ場を無くしたアイツが不利になる。ガキは殺る気満々だからな」
「他人の事を気遣う余裕はあるのか?」
そう万城目が言うと、
「!」
他の教職員や生徒達が、学長室に駆けつけ集まり始めていた。
私達はたったの3人。それに対して、大阪分校側は数十人。
「我が家族よ、彼等は侵入者だ!これは演習では無い!直ちに排除せよ!」
万城目の号令に、教職員や生徒達は身構える。
すっかり私達は取り囲まれている。
圧倒的に不利な状況だ。
だけど、五条さんと夏油さんのふたりは動揺することなく落ち着いている。
「悟」
夏油さんが五条さんに声をかける。
「わかってるな。生徒たちは洗脳されているだけだ。だから・・・」
「わーってるよ」
夏油さんが言い終わらぬうちに、五条さんは非常に面倒くさそうに吐き捨てるように言った。
「・・・ったく。ホント疲れるよ、弱い奴等に気遣うのは」
一転して優勢に立った万城目はすでに勝ち誇った顔で、
「かかれ!」
と号令をかける。
それを聞いた職員と生徒たちが私達に襲い掛かって来る。
しかし。
「うわぁ!?」
五条さんの術式に跳ね飛ばされたり、
「きゃあーっ!」
「いやーっ!」
夏油さんが『呪霊操術』で呼び出した下級呪霊に怯えて逃げ出したり、まったく相手になっていない。
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