第24話 藍色好きさ
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「・・・・・・」
私がそう言い終えると、五条さんは安堵したように微笑んで、もう一度私を抱き締めようと手を伸ばした。
だけど、
「でもっ!」
私はそれを制止して言った。
「こないだの五条さんは、すっごく怖かったんだから!」
「・・・・・・」
すると、五条さんはガクリと項垂れた。
「それは・・・とっっても、物凄ぉく、海よりも深ぁく反省しております」
「・・・本当に?」
「うん。ご先祖様に誓って、もう二度とあんなことはしません」
「・・・・・・」
「だからさ」
五条さんは言った。
「和紗のこと、ちゃんと抱き締めさせて」
五条さんが決めているひとつのこととは何なのか、わからないままだ。
だけど、それがどういうことであれ、結局五条さんと私には、今この時しかないのだ。
「・・・・・・」
コクリと、私はゆっくり頷いた。
五条さんは私の傍に回り込んで、椅子に座ったままの私を抱き締めた。
私も両腕を五条さんの背中に回して、抱き返した。
すると、その時。
「そーゆーことだったのね」
眠っているはずの野薔薇ちゃんの声がして、私はギョッとしてそちらを振り向いた。
見てみると、野薔薇ちゃんだけでなく悠仁君も伏黒君も起きていた。
「み、みんな起きてたの!?」
と、私は赤面しながら叫んだ。
さっきまでのやり取りを聞かれてたなんて恥ずかし過ぎる!
だけど、三人はそんなことに構わず神妙な様子でいる。
「急に泊まりに来いなんて妙だと思ったら、和紗さんを護衛するためなんじゃない」
と、野薔薇ちゃんが伏黒君に対して言った。
「それならそうと最初から言いなさいよ。水臭いわね」
「違うの、野薔薇ちゃん」
私は野薔薇ちゃんの傍に来て言った。
「伏黒君は、私が野薔薇ちゃんと悠仁君に心配かけたくないって考えを汲んで黙ってくれていたの」
「水臭いのは、和紗さんもよ!そんなことがあったなら、話してくれたらいいのに!桃鉄なんてしてる場合じゃないじゃない!」
「うぅ・・・」
「本当にそう。俺達をもっと頼ってよ」
今度は悠仁君が言った。
「でも、奇子って・・・そいつが和紗さんを襲ったの?何者なんだ?」
「呪霊だ」
伏黒君が言った。
「糠田が森の土地から生まれた呪い。呪いと言っても、一見人間の女のような姿をしてる。そして、ヤツは呪詛師と組んでる」
「呪詛師と?」
「野薔薇は一度対峙したことがあるよ」
という五条さんの言葉に、「は?」と野薔薇ちゃんは首を傾げる。
「いたでしょ、交流会を襲撃された時。サイドテールの」
「なっ・・・?」
野薔薇ちゃんは驚きの声をあげる。
「アイツが?今度は和紗さんを襲って、一体ヤツらは何がしたいわけ?おまけに、そこにどうして糠田が森の呪いが加わってるの?」
「さぁねぇ。何にしてもキナ臭すぎるよね、最近。僕を襲った火山頭の特級呪霊と・・・それを助けに来た花の呪霊も交流会を襲撃してきた。一連の出来事はすべて繋がってる」
「・・・あのさ」
そこで悠仁君がポツリと呟くように言った。
「奇子って、ひょっとして虹色の長い髪をした女の姿をしてる?」
私は愕然としながら、
「そう、だけど・・・」
と答えた。
すると悠仁君は、
「俺、その奇子ってヤツと遭遇してる。ナナミンと一緒にやった任務で・・・ツギハギの呪いと一緒にいた」
次々と繋がっていく点と線。
だけどそこには明快さなどなく、ますます不明快な不穏が広がっていく。
「また繋がったねぇ」
と、五条さんが言った。
すると、すかさず伏黒君が言った。
「五条先生」
「ん?」
「気をつけてください」
「何を」
「ヤツらの目的は多岐にわたっている。しかし、この一連の出来事のターゲットは・・・」
「だーいじょうぶだよー」
クックックッと笑いながら、五条さんは言った。
「まさか僕が恵に心配される日が来るなんてね」
私がそう言い終えると、五条さんは安堵したように微笑んで、もう一度私を抱き締めようと手を伸ばした。
だけど、
「でもっ!」
私はそれを制止して言った。
「こないだの五条さんは、すっごく怖かったんだから!」
「・・・・・・」
すると、五条さんはガクリと項垂れた。
「それは・・・とっっても、物凄ぉく、海よりも深ぁく反省しております」
「・・・本当に?」
「うん。ご先祖様に誓って、もう二度とあんなことはしません」
「・・・・・・」
「だからさ」
五条さんは言った。
「和紗のこと、ちゃんと抱き締めさせて」
五条さんが決めているひとつのこととは何なのか、わからないままだ。
だけど、それがどういうことであれ、結局五条さんと私には、今この時しかないのだ。
「・・・・・・」
コクリと、私はゆっくり頷いた。
五条さんは私の傍に回り込んで、椅子に座ったままの私を抱き締めた。
私も両腕を五条さんの背中に回して、抱き返した。
すると、その時。
「そーゆーことだったのね」
眠っているはずの野薔薇ちゃんの声がして、私はギョッとしてそちらを振り向いた。
見てみると、野薔薇ちゃんだけでなく悠仁君も伏黒君も起きていた。
「み、みんな起きてたの!?」
と、私は赤面しながら叫んだ。
さっきまでのやり取りを聞かれてたなんて恥ずかし過ぎる!
だけど、三人はそんなことに構わず神妙な様子でいる。
「急に泊まりに来いなんて妙だと思ったら、和紗さんを護衛するためなんじゃない」
と、野薔薇ちゃんが伏黒君に対して言った。
「それならそうと最初から言いなさいよ。水臭いわね」
「違うの、野薔薇ちゃん」
私は野薔薇ちゃんの傍に来て言った。
「伏黒君は、私が野薔薇ちゃんと悠仁君に心配かけたくないって考えを汲んで黙ってくれていたの」
「水臭いのは、和紗さんもよ!そんなことがあったなら、話してくれたらいいのに!桃鉄なんてしてる場合じゃないじゃない!」
「うぅ・・・」
「本当にそう。俺達をもっと頼ってよ」
今度は悠仁君が言った。
「でも、奇子って・・・そいつが和紗さんを襲ったの?何者なんだ?」
「呪霊だ」
伏黒君が言った。
「糠田が森の土地から生まれた呪い。呪いと言っても、一見人間の女のような姿をしてる。そして、ヤツは呪詛師と組んでる」
「呪詛師と?」
「野薔薇は一度対峙したことがあるよ」
という五条さんの言葉に、「は?」と野薔薇ちゃんは首を傾げる。
「いたでしょ、交流会を襲撃された時。サイドテールの」
「なっ・・・?」
野薔薇ちゃんは驚きの声をあげる。
「アイツが?今度は和紗さんを襲って、一体ヤツらは何がしたいわけ?おまけに、そこにどうして糠田が森の呪いが加わってるの?」
「さぁねぇ。何にしてもキナ臭すぎるよね、最近。僕を襲った火山頭の特級呪霊と・・・それを助けに来た花の呪霊も交流会を襲撃してきた。一連の出来事はすべて繋がってる」
「・・・あのさ」
そこで悠仁君がポツリと呟くように言った。
「奇子って、ひょっとして虹色の長い髪をした女の姿をしてる?」
私は愕然としながら、
「そう、だけど・・・」
と答えた。
すると悠仁君は、
「俺、その奇子ってヤツと遭遇してる。ナナミンと一緒にやった任務で・・・ツギハギの呪いと一緒にいた」
次々と繋がっていく点と線。
だけどそこには明快さなどなく、ますます不明快な不穏が広がっていく。
「また繋がったねぇ」
と、五条さんが言った。
すると、すかさず伏黒君が言った。
「五条先生」
「ん?」
「気をつけてください」
「何を」
「ヤツらの目的は多岐にわたっている。しかし、この一連の出来事のターゲットは・・・」
「だーいじょうぶだよー」
クックックッと笑いながら、五条さんは言った。
「まさか僕が恵に心配される日が来るなんてね」