第24話 藍色好きさ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
(自分の代わりに側にいて護れ。だけど、決して余計な感情は持つなってことか)
しばらく黙り込んでいた伏黒君が、
「・・・人のこと、体のいい番犬みたいにいいやがって」
と、唐突に呟いた。
「番犬?」
私が聞き返すと、伏黒君はハッと我に返った。
そして、私の方に視線を向ける。
「ん?」
私は不思議に思いながら小首を傾げる。
すると伏黒君は、
「・・・別になんでもないです」
と、私から視線を外しリビングへ向かった。
「・・・・・・?」
何か腑に落ちないけれど追及はしなかった。
リビングへ戻ると、悠仁君と野薔薇ちゃんが冷蔵庫の前で何やら盛り上がっていた。
「すっげー!ハーゲンダッツとレディボーゲンが冷凍室にビッシリ!」
「何なの、コレ」
と、野薔薇ちゃんが伏黒君を振り返り尋ねた。
「ストレス解消だよ。上層部と揉めるといつも大量のアイスを買って来るんだよ、あの人」
と、伏黒君が答える。
それを聞いて、私は初めて冷凍室いっぱいのアイスの理由を知った。
(そうだったんだ)
居候してた時、冷凍室がいつもこういう状態なので冷凍食品を買うのを控えてたのだ。
「これって食ってもいいのかな?」
と言う悠仁君に、伏黒君は頷く。
「いいんじゃね。買うだけ買っていちいち数覚えてないだろうし」
「やったー!俺、レディボーゲン丸々一個食うの夢だったの」
「その前に鍋だろ」
そうして、私たち皆んなで鍋の準備に取り掛かった。
悠仁君が肉団子作り、私と野薔薇ちゃんが野菜をカットして、伏黒君がテーブルセッティングをする。
「伏黒君の母校に行ったの?」
準備をしながら、先月末に三人が行った任務の話題になった。
野薔薇ちゃんが言う。
「そっ。当時を知る人達にも会ってさ、色々話聞けたんだけど。見ものだったわぁ、その時の伏黒の顔」
「へぇ。中学の時の伏黒君ってどんな子だったの?」
「ぷぷぷ。それがねぇ・・・」
「おい」
野薔薇ちゃんの言葉を遮るように、伏黒君が言った。
「余計な事しゃべんなよ」
「何よー。あ、和紗さんには知られたくないって訳ね。アンタの黒歴史」
「・・・もう鍋沸騰してるぞ。さっさと野菜入れろよ」
「あ、たいへん」
言われて私は慌ててカットした野菜を持ってテーブルに駆けつけた。
「肉団子のタネも出来たぜ~」
と、悠仁君もやって来る。
こうして鍋が完成して、私たち四人は囲い込んで食べ始める。
「で、伏黒君の黒歴史って?」
食べながら、ふとさっきの話題の続きを思い出して私はそう言った。
すると、伏黒君は盛大にむせ込んでしまった。
「大丈夫?伏黒君」
「ゲホッ・・・なんでまた蒸し返すんだよ・・・」
「えー・・・。なんだか気になっちゃって」
「いーじゃない。この際、全員ぶっちゃけましょ、自分の黒歴史」
野薔薇ちゃんが言った。
「はいっ、まず虎杖から」
「なんで俺からなんだよ。釘崎が言い出しっぺなんだからお前からだろ、フツー」
「トリはハードル上がるわよ?オチが求められるわよ~。そんなウケるような過去がアンタにあるの?」
「あ~も~めんどくせぇなぁ~。じゃあ・・・学校界隈での異名が『西中の虎』だった」
「うわっ、なにそれ。ダサッ。自分で名乗ってたの?」
「んなワケないだろ。じゃ次、釘崎話せよ」
「んー・・・。初めて茶髪にしようとした時、染料の分量を間違えたのかどどめ色になっちゃって、しばらくそのままで過ごす羽目になった」
「それ黒歴史か?」
「うるさい。じゃあ次は・・・」
と、野薔薇ちゃんが私の方へ視線を向けた時だった。
「しょっちゅうケンカして姉貴にいつも怒られてた」
と、伏黒君がさっさと話してしまった。
「・・・・・・」
伏黒君の顔を見てみると、伏黒君は恥ずかしそうにそっぽを向いている。
しばらく黙り込んでいた伏黒君が、
「・・・人のこと、体のいい番犬みたいにいいやがって」
と、唐突に呟いた。
「番犬?」
私が聞き返すと、伏黒君はハッと我に返った。
そして、私の方に視線を向ける。
「ん?」
私は不思議に思いながら小首を傾げる。
すると伏黒君は、
「・・・別になんでもないです」
と、私から視線を外しリビングへ向かった。
「・・・・・・?」
何か腑に落ちないけれど追及はしなかった。
リビングへ戻ると、悠仁君と野薔薇ちゃんが冷蔵庫の前で何やら盛り上がっていた。
「すっげー!ハーゲンダッツとレディボーゲンが冷凍室にビッシリ!」
「何なの、コレ」
と、野薔薇ちゃんが伏黒君を振り返り尋ねた。
「ストレス解消だよ。上層部と揉めるといつも大量のアイスを買って来るんだよ、あの人」
と、伏黒君が答える。
それを聞いて、私は初めて冷凍室いっぱいのアイスの理由を知った。
(そうだったんだ)
居候してた時、冷凍室がいつもこういう状態なので冷凍食品を買うのを控えてたのだ。
「これって食ってもいいのかな?」
と言う悠仁君に、伏黒君は頷く。
「いいんじゃね。買うだけ買っていちいち数覚えてないだろうし」
「やったー!俺、レディボーゲン丸々一個食うの夢だったの」
「その前に鍋だろ」
そうして、私たち皆んなで鍋の準備に取り掛かった。
悠仁君が肉団子作り、私と野薔薇ちゃんが野菜をカットして、伏黒君がテーブルセッティングをする。
「伏黒君の母校に行ったの?」
準備をしながら、先月末に三人が行った任務の話題になった。
野薔薇ちゃんが言う。
「そっ。当時を知る人達にも会ってさ、色々話聞けたんだけど。見ものだったわぁ、その時の伏黒の顔」
「へぇ。中学の時の伏黒君ってどんな子だったの?」
「ぷぷぷ。それがねぇ・・・」
「おい」
野薔薇ちゃんの言葉を遮るように、伏黒君が言った。
「余計な事しゃべんなよ」
「何よー。あ、和紗さんには知られたくないって訳ね。アンタの黒歴史」
「・・・もう鍋沸騰してるぞ。さっさと野菜入れろよ」
「あ、たいへん」
言われて私は慌ててカットした野菜を持ってテーブルに駆けつけた。
「肉団子のタネも出来たぜ~」
と、悠仁君もやって来る。
こうして鍋が完成して、私たち四人は囲い込んで食べ始める。
「で、伏黒君の黒歴史って?」
食べながら、ふとさっきの話題の続きを思い出して私はそう言った。
すると、伏黒君は盛大にむせ込んでしまった。
「大丈夫?伏黒君」
「ゲホッ・・・なんでまた蒸し返すんだよ・・・」
「えー・・・。なんだか気になっちゃって」
「いーじゃない。この際、全員ぶっちゃけましょ、自分の黒歴史」
野薔薇ちゃんが言った。
「はいっ、まず虎杖から」
「なんで俺からなんだよ。釘崎が言い出しっぺなんだからお前からだろ、フツー」
「トリはハードル上がるわよ?オチが求められるわよ~。そんなウケるような過去がアンタにあるの?」
「あ~も~めんどくせぇなぁ~。じゃあ・・・学校界隈での異名が『西中の虎』だった」
「うわっ、なにそれ。ダサッ。自分で名乗ってたの?」
「んなワケないだろ。じゃ次、釘崎話せよ」
「んー・・・。初めて茶髪にしようとした時、染料の分量を間違えたのかどどめ色になっちゃって、しばらくそのままで過ごす羽目になった」
「それ黒歴史か?」
「うるさい。じゃあ次は・・・」
と、野薔薇ちゃんが私の方へ視線を向けた時だった。
「しょっちゅうケンカして姉貴にいつも怒られてた」
と、伏黒君がさっさと話してしまった。
「・・・・・・」
伏黒君の顔を見てみると、伏黒君は恥ずかしそうにそっぽを向いている。