第23話 黒い衝動
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「え?あぁ」
五条さんに言われて、私は右の頬にかすり傷があることに気がついた。
「別にこれくらい・・・」
「誰がやったの、コレ」
何ともないって言おうとしたのに、五条さんはそれを無視して真希ちゃん達に視線を向けた。
それを受けて、パンダ君と狗巻君はギクリとする。
「ん?あ、あれ~?いつの間に。ダイジョブ?」
「こんぶ・・・」
「修業してるんだ。かすり傷くらい当たり前だろ」
しかし、真希ちゃんだけはしれっとそう言い切った。
「当り前?」
すると、五条さんは目隠しの奥の目を鋭く光らせた(ような気がする)。
「何言ってんの~。和紗は一応非術師なんだよ~。手加減出来ない君たちの腕が未熟なんでしょ~。ってなわけで、僕が君たちを鍛え直します」
と、拳をポキポキと鳴らした。
それを聞いて、パンダ君達は「げっ」と血相を変えた。
「落ち着け、悟!これは不慮の事故なんだ!」
「しゃけしゃけ!」
「かすり傷でギャーギャーるせぇな。過保護か!」
しかし、五条さんは聞く耳を持たない。
「問答無用!さ、行くよ」
と、二年ズに仕掛けようとした時だった。
「五条さん!」
と、私は五条さんの服の裾をピンと引っ張って止めた。
「修業するなら私を相手にしてください!」
と言うと、五条さんはクルリとこちらを振り返り、
「・・・それもそうだね」
と手を私の肩に回して、
「ってなワケで、僕らはプライベートレッスンに励むので君たちも各々励むように。じゃ!」
「ちょっ!?」
と、そそくさとその場を立ち去ろうとするので、
「どこ行くつもりなんですか!?」
「ここじゃ(二年ズが)ジャマになるでしょ?だから別の場所に行くの」
「あ、そっか。じゃあ・・・真希ちゃん、パンダ君、狗巻君。今日はありがとー!また来週!」
と、慌てて告げた。
「おー、またなー」
「こんぶ~」
と、呆気にとられながらもパンダ君達は手を振って応えた。
「・・・あのバカ目隠し、修業って絶対変な意味で受け取っただろ」
と、真希ちゃんがポツリをこぼしたことは知る由もない。
「ん・・・」
高速移動で高専から私のアパートに戻って部屋に入るなり、五条さん思い切り抱きしめられた。
こうして触れ合うのは、久しぶりのことだった。
五条さんは任務と出張で、私は学校にバイトに修業で、なかなか会えなかったからだ。
五条さんの腕の中でうっとりと目を閉じていたら、
「・・・って」
私は我に返り、両手で五条さんを押しのけた。
「なんで私のアパートに来てるんですかー!?修業は!?」
すると、五条さんはニッと笑みを浮かべた。
「和紗が言ったんでしょ、修業つけてって。だから、ここからは僕考案のプライベートレッスン」
「・・・一体何のですか」
「説明じゃなくて、実践で教えるつもり」
「~~~っ!もう、修業はいいです!」
私はプイっとそっぽを向いて続けた。
「私が真剣に護身術を学びたいって、五条さんはわかってくれてると思ってたのに」
「ゴメンゴメン。でも、久しぶりに和紗の顔見たら、抱きしめたくてたまらなくなったんだ」
「・・・・・・」
「ごめんね、修業の邪魔して」
「・・・別に」
それは私も同じ。
私だって、五条さんに触れたくてたまらなかった。
それに。
「・・・そうだ。『あけづる』また作ったんです。食べますか?」
そう私が言うと、五条さんはピシッと背筋を伸ばした。
「食べます!いただきます!」
「ふふ。ちょっと待っててくださいね」
と、私はキッチンに向かった。
改良を繰り返すこと20回以上。
今回の『あけづる』はかなりの自信作だ。
そしてなにより、今回の『あけづる』は一味違う仕上がりになっている。
五条さんに言われて、私は右の頬にかすり傷があることに気がついた。
「別にこれくらい・・・」
「誰がやったの、コレ」
何ともないって言おうとしたのに、五条さんはそれを無視して真希ちゃん達に視線を向けた。
それを受けて、パンダ君と狗巻君はギクリとする。
「ん?あ、あれ~?いつの間に。ダイジョブ?」
「こんぶ・・・」
「修業してるんだ。かすり傷くらい当たり前だろ」
しかし、真希ちゃんだけはしれっとそう言い切った。
「当り前?」
すると、五条さんは目隠しの奥の目を鋭く光らせた(ような気がする)。
「何言ってんの~。和紗は一応非術師なんだよ~。手加減出来ない君たちの腕が未熟なんでしょ~。ってなわけで、僕が君たちを鍛え直します」
と、拳をポキポキと鳴らした。
それを聞いて、パンダ君達は「げっ」と血相を変えた。
「落ち着け、悟!これは不慮の事故なんだ!」
「しゃけしゃけ!」
「かすり傷でギャーギャーるせぇな。過保護か!」
しかし、五条さんは聞く耳を持たない。
「問答無用!さ、行くよ」
と、二年ズに仕掛けようとした時だった。
「五条さん!」
と、私は五条さんの服の裾をピンと引っ張って止めた。
「修業するなら私を相手にしてください!」
と言うと、五条さんはクルリとこちらを振り返り、
「・・・それもそうだね」
と手を私の肩に回して、
「ってなワケで、僕らはプライベートレッスンに励むので君たちも各々励むように。じゃ!」
「ちょっ!?」
と、そそくさとその場を立ち去ろうとするので、
「どこ行くつもりなんですか!?」
「ここじゃ(二年ズが)ジャマになるでしょ?だから別の場所に行くの」
「あ、そっか。じゃあ・・・真希ちゃん、パンダ君、狗巻君。今日はありがとー!また来週!」
と、慌てて告げた。
「おー、またなー」
「こんぶ~」
と、呆気にとられながらもパンダ君達は手を振って応えた。
「・・・あのバカ目隠し、修業って絶対変な意味で受け取っただろ」
と、真希ちゃんがポツリをこぼしたことは知る由もない。
「ん・・・」
高速移動で高専から私のアパートに戻って部屋に入るなり、五条さん思い切り抱きしめられた。
こうして触れ合うのは、久しぶりのことだった。
五条さんは任務と出張で、私は学校にバイトに修業で、なかなか会えなかったからだ。
五条さんの腕の中でうっとりと目を閉じていたら、
「・・・って」
私は我に返り、両手で五条さんを押しのけた。
「なんで私のアパートに来てるんですかー!?修業は!?」
すると、五条さんはニッと笑みを浮かべた。
「和紗が言ったんでしょ、修業つけてって。だから、ここからは僕考案のプライベートレッスン」
「・・・一体何のですか」
「説明じゃなくて、実践で教えるつもり」
「~~~っ!もう、修業はいいです!」
私はプイっとそっぽを向いて続けた。
「私が真剣に護身術を学びたいって、五条さんはわかってくれてると思ってたのに」
「ゴメンゴメン。でも、久しぶりに和紗の顔見たら、抱きしめたくてたまらなくなったんだ」
「・・・・・・」
「ごめんね、修業の邪魔して」
「・・・別に」
それは私も同じ。
私だって、五条さんに触れたくてたまらなかった。
それに。
「・・・そうだ。『あけづる』また作ったんです。食べますか?」
そう私が言うと、五条さんはピシッと背筋を伸ばした。
「食べます!いただきます!」
「ふふ。ちょっと待っててくださいね」
と、私はキッチンに向かった。
改良を繰り返すこと20回以上。
今回の『あけづる』はかなりの自信作だ。
そしてなにより、今回の『あけづる』は一味違う仕上がりになっている。