第22話 京都姉妹校交流会〜打ち上げ編〜
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すると、真希さんはますます激しく瞬きを繰り返した。
「いいっすけど・・・。でもなんで、さん付けなんですか?和紗さん、私より年上じゃ」
「あっ、そうだった。つい、真希さん、頼りになりそうだから」
「真希でいいっすよ」
「うん。じゃあ真希ちゃんで!」
こうして、私は真希ちゃんとも打ち解けることが出来た。
それまでの会話を隣で聞いていた悠仁君が不思議そうに私に尋ねる。
「和紗さん、『反転術式』使うのに武術身に着けるの?戦いなら、俺達に任せてくれれば・・・」
「うん。それでも、最低限自分の身ぐらいは護れるようになりたいって思って」
「ふーん?」
「・・・ねぇ、悠仁君」
「ん?何?」
「強くなってね」
私は言った。
「強くなって、五条さんの傍にいてあげてね」
「・・・・・・」
「五条さんを独りにしないでね」
やや間があってから、悠仁君はゆっくりと深く強く頷いた。
「うん」
私は、その表情を頼もしく思いながら見つめた。
たらふく食べて、沢山おしゃべりして、少し疲れたので、壁際にある椅子に座って休憩していると、
「和紗」
と、五条さんがやって来て私の隣に座った。
「ずいぶん皆と仲良くなったみたいだねぇ」
「はい。夜蛾学長のおかげです」
「え、僕じゃなくて?」
「今日の打ち上げに招いてくれたのは夜蛾学長ですもん」
「んー、まぁ、そうかぁ。それにしても」
五条さんは、料理を食べたりおしゃべりしたりしている生徒の皆の方を見ながら言った。
「いい景色だねぇ」
野球のおかげなのか、東京校の皆も京都校の皆も、以前よりずっと打ち解けて和やかな雰囲気だ。
そんな皆を、五条さんは満足げに見つめている。
それで、私は気づいた。
(ああ、そうだ)
彼らは、五条さんの『夢』だ。
何よりも大切な。
彼らの存在こそが、五条さんを人たらしめているんだ。
「・・・五条さん」
「ん?」
「私、今度から真希ちゃんに週一で武術を教えてもらうことになったんです」
「へ?なんでまた」
「以前、五条さん私に言ったでしょ?人助けは最低限自分で自分の身を護れる人間がすることだって」
「んー?言ったかなぁ」
「言いましたよ。だから私、強くなりたいんです。だって」
私は護りたい。
「ここにいる皆の力になりたい」
五条さんの『夢』を護りたい。
「だから、護身術くらいは身につけないと!」
「・・・でも、それって、ただでさえ少ないふたりで過ごす時間が更に少なくなるってことだけど」
「え、ダメなんですか?」
「ダメダメダメダメ。冗談じゃないよ、ったく」
と、五条さんは不服そうにつぶやく。
だけどすぐに、
「・・・でも、教師としての僕は、教え子の成長したいって意志は尊重したいんだよね」
と、ニンマリと笑みを浮かべた。
「頑張りたまえ。ただ、怪我はしない程度にね」
「はい!」
「特に両手!手を怪我したら、お菓子作れなくなっちゃうからね!」
「はい!」
楽しかった打ち上げパーティーも終わり呪術高専を後にしようとした時だった。
「待って、鶴來さん」
と、歌姫さんに声を掛けられた。
「この後、何か予定があるの?」
「え?」
唐突な質問に驚いてしまって、すぐ答えられずにいたら、
「和紗は僕と一緒に愛の巣に帰って、今後の予定を色々立てるんだよー」
と、五条さんが私より先に答えてしまった(しかもデタラメなことを)。
それを聞いて、歌姫さんは肩をすくめた。
「それはアンタの妄想の予定でしょ。そんなことに付き合わせるくらいなら、私たちのところに貸してよ、鶴來さんを」
「一体何するつもりなの」
「男子禁制、女子オンリーの打ち上げ大会」
歌姫さんは言った。
「だから、アンタはついてこないでよね」
「男子禁制ぇ?ナニソレそんなことより、さっさとオジイチャン(楽巌寺)連れて京都に帰れよ」
「帰るのは翌日。毎年の恒例行事なのよ」
「いいっすけど・・・。でもなんで、さん付けなんですか?和紗さん、私より年上じゃ」
「あっ、そうだった。つい、真希さん、頼りになりそうだから」
「真希でいいっすよ」
「うん。じゃあ真希ちゃんで!」
こうして、私は真希ちゃんとも打ち解けることが出来た。
それまでの会話を隣で聞いていた悠仁君が不思議そうに私に尋ねる。
「和紗さん、『反転術式』使うのに武術身に着けるの?戦いなら、俺達に任せてくれれば・・・」
「うん。それでも、最低限自分の身ぐらいは護れるようになりたいって思って」
「ふーん?」
「・・・ねぇ、悠仁君」
「ん?何?」
「強くなってね」
私は言った。
「強くなって、五条さんの傍にいてあげてね」
「・・・・・・」
「五条さんを独りにしないでね」
やや間があってから、悠仁君はゆっくりと深く強く頷いた。
「うん」
私は、その表情を頼もしく思いながら見つめた。
たらふく食べて、沢山おしゃべりして、少し疲れたので、壁際にある椅子に座って休憩していると、
「和紗」
と、五条さんがやって来て私の隣に座った。
「ずいぶん皆と仲良くなったみたいだねぇ」
「はい。夜蛾学長のおかげです」
「え、僕じゃなくて?」
「今日の打ち上げに招いてくれたのは夜蛾学長ですもん」
「んー、まぁ、そうかぁ。それにしても」
五条さんは、料理を食べたりおしゃべりしたりしている生徒の皆の方を見ながら言った。
「いい景色だねぇ」
野球のおかげなのか、東京校の皆も京都校の皆も、以前よりずっと打ち解けて和やかな雰囲気だ。
そんな皆を、五条さんは満足げに見つめている。
それで、私は気づいた。
(ああ、そうだ)
彼らは、五条さんの『夢』だ。
何よりも大切な。
彼らの存在こそが、五条さんを人たらしめているんだ。
「・・・五条さん」
「ん?」
「私、今度から真希ちゃんに週一で武術を教えてもらうことになったんです」
「へ?なんでまた」
「以前、五条さん私に言ったでしょ?人助けは最低限自分で自分の身を護れる人間がすることだって」
「んー?言ったかなぁ」
「言いましたよ。だから私、強くなりたいんです。だって」
私は護りたい。
「ここにいる皆の力になりたい」
五条さんの『夢』を護りたい。
「だから、護身術くらいは身につけないと!」
「・・・でも、それって、ただでさえ少ないふたりで過ごす時間が更に少なくなるってことだけど」
「え、ダメなんですか?」
「ダメダメダメダメ。冗談じゃないよ、ったく」
と、五条さんは不服そうにつぶやく。
だけどすぐに、
「・・・でも、教師としての僕は、教え子の成長したいって意志は尊重したいんだよね」
と、ニンマリと笑みを浮かべた。
「頑張りたまえ。ただ、怪我はしない程度にね」
「はい!」
「特に両手!手を怪我したら、お菓子作れなくなっちゃうからね!」
「はい!」
楽しかった打ち上げパーティーも終わり呪術高専を後にしようとした時だった。
「待って、鶴來さん」
と、歌姫さんに声を掛けられた。
「この後、何か予定があるの?」
「え?」
唐突な質問に驚いてしまって、すぐ答えられずにいたら、
「和紗は僕と一緒に愛の巣に帰って、今後の予定を色々立てるんだよー」
と、五条さんが私より先に答えてしまった(しかもデタラメなことを)。
それを聞いて、歌姫さんは肩をすくめた。
「それはアンタの妄想の予定でしょ。そんなことに付き合わせるくらいなら、私たちのところに貸してよ、鶴來さんを」
「一体何するつもりなの」
「男子禁制、女子オンリーの打ち上げ大会」
歌姫さんは言った。
「だから、アンタはついてこないでよね」
「男子禁制ぇ?ナニソレそんなことより、さっさとオジイチャン(楽巌寺)連れて京都に帰れよ」
「帰るのは翌日。毎年の恒例行事なのよ」