第22話 京都姉妹校交流会〜打ち上げ編〜
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「楽巌寺学長、夜蛾学長!」
すると、さっきまで荒ぶっていた歌姫さんがキリッとした表情に切り替わった。
「生徒は全員無事か?」
と、蝶野〇洋似のコワモテの人が尋ねる。
それに対して、硝子さんが答える。
「全員無事ですよ。ま、重傷も数人いますけど、命に別状はないです。夜蛾学長」
「そうか・・・」
と、夜蛾と呼ばれたコワモテの人は安堵したようにひと息ついた。
と、その時。
「む!?」
私の鞄に潜んでいたサトルが、突然飛び出して来て、夜蛾学長に飛びついた。
私はギョッとしてサトルを止めるべく、夜蛾学長の前に躍り出た。
「こらっ、サトル!」
「フレデリック?」
と、私と夜蛾学長は同時に言った。
「「ん?」」
そして、お互いに顔を見合わせる。
「ふ、フレデリック?」
「サトル・・・?それに君は・・・」
と、訝しく互いに見合う私たちの間に。
「夜蛾学長~!紹介します、彼女は鶴來和紗。僕の婚約者でぇす☆んで、言うの忘れてたんですけど、呪骸一体ずっとお借りしてましたー」
と、五条さんが入ってきた。
夜蛾学長は呆気にとられたように一瞬ポカンとした後、口を開いた。
「ずっと見当たらないと思ったら勝手に・・・。それに婚約者だと?何を唐突に・・・というか、どうして部外者をこの場に?」
「私が呼んだんですよ」
硝子さんが言った。
「和紗は『反転術式』の使い手なんでね。助手を頼んだんです」
「硝子」
「ずいぶん助かりましたよ。罰するなら私を。和紗はただ呼ばれただけなんで」
「・・・・・・」
すると、夜蛾学長はジッと私を見下ろした。
その迫力に私はビクつく。
部外者は今すぐ出て行けなんて怒鳴られるのでは、と身構えていたら、
「彼女は糠田が森の『造砡師』の子孫なんだよ」
と、五条さんが言った。
その言葉に、夜蛾学長はピクリと眉尻を動かした。
「・・・そうか」
それだけで、全てを察したらしい。
そして、サトルを私に手渡して言った。
「フレデリックは君に預けたままにしておこう」
「え・・・」
「故郷のために励むんだ」
と言って、夜蛾学長は私の前から離れた。
「・・・ありがとうございます」
私はギュッとサトル(フレデリック?)を抱きしめた。
「全員無事で何よりじゃ」
それまでずっと黙っていた御老人が口を開いた。
どうやらこの人が、楽巌寺学長らしい。
「ホッとしたぞ」
「ふん。しらじらしいねぇ」
すると、その言葉尻に五条さんが噛みついた。
「ドサクサに紛れてずいぶん色々小細工してくれてたみたいじゃない。ま、その目論見も、僕の生徒たちの予想外の成長速度と予期せぬ侵入者のせいで上手くいかなかったようだけどね。骨折り損、ごくろーさまー。スッカスカの骨なんだから大事にしなよ、オジイチャン」
「・・・・・・」
楽巌寺学長が、垂れ下がった長い眉の奥から目をギョロリとさせて五条さんを睨みつける。
ふたりの間の険悪な雰囲気を察して、思い出した。
(以前に五条さんが言ってた。京都校の学長さんとそりが合わないって・・・楽巌寺学長 のことなんだ)
そんな二人の様子をハラハラしながら見つめていたら、
「生徒の無事も確認したことだ。悟、歌姫、冥は会議室へ来てくれ」
夜蛾学長が言った。
「じき侵入者による被害報告が上がって来る。今後のことも色々検討したい」
そうして、学長ふたりに続くように、歌姫さんと三つ編みの女性(冥さんっていうのか)が医務室を後にした。
「じゃあ和紗、僕も行くから」
五条さんが言った。
「帰りも車で送ってもらいな。僕は多分帰りが遅くなると思うから」
「はい・・・」
そう頷いて、五条さんを見送った。
すると、さっきまで荒ぶっていた歌姫さんがキリッとした表情に切り替わった。
「生徒は全員無事か?」
と、蝶野〇洋似のコワモテの人が尋ねる。
それに対して、硝子さんが答える。
「全員無事ですよ。ま、重傷も数人いますけど、命に別状はないです。夜蛾学長」
「そうか・・・」
と、夜蛾と呼ばれたコワモテの人は安堵したようにひと息ついた。
と、その時。
「む!?」
私の鞄に潜んでいたサトルが、突然飛び出して来て、夜蛾学長に飛びついた。
私はギョッとしてサトルを止めるべく、夜蛾学長の前に躍り出た。
「こらっ、サトル!」
「フレデリック?」
と、私と夜蛾学長は同時に言った。
「「ん?」」
そして、お互いに顔を見合わせる。
「ふ、フレデリック?」
「サトル・・・?それに君は・・・」
と、訝しく互いに見合う私たちの間に。
「夜蛾学長~!紹介します、彼女は鶴來和紗。僕の婚約者でぇす☆んで、言うの忘れてたんですけど、呪骸一体ずっとお借りしてましたー」
と、五条さんが入ってきた。
夜蛾学長は呆気にとられたように一瞬ポカンとした後、口を開いた。
「ずっと見当たらないと思ったら勝手に・・・。それに婚約者だと?何を唐突に・・・というか、どうして部外者をこの場に?」
「私が呼んだんですよ」
硝子さんが言った。
「和紗は『反転術式』の使い手なんでね。助手を頼んだんです」
「硝子」
「ずいぶん助かりましたよ。罰するなら私を。和紗はただ呼ばれただけなんで」
「・・・・・・」
すると、夜蛾学長はジッと私を見下ろした。
その迫力に私はビクつく。
部外者は今すぐ出て行けなんて怒鳴られるのでは、と身構えていたら、
「彼女は糠田が森の『造砡師』の子孫なんだよ」
と、五条さんが言った。
その言葉に、夜蛾学長はピクリと眉尻を動かした。
「・・・そうか」
それだけで、全てを察したらしい。
そして、サトルを私に手渡して言った。
「フレデリックは君に預けたままにしておこう」
「え・・・」
「故郷のために励むんだ」
と言って、夜蛾学長は私の前から離れた。
「・・・ありがとうございます」
私はギュッとサトル(フレデリック?)を抱きしめた。
「全員無事で何よりじゃ」
それまでずっと黙っていた御老人が口を開いた。
どうやらこの人が、楽巌寺学長らしい。
「ホッとしたぞ」
「ふん。しらじらしいねぇ」
すると、その言葉尻に五条さんが噛みついた。
「ドサクサに紛れてずいぶん色々小細工してくれてたみたいじゃない。ま、その目論見も、僕の生徒たちの予想外の成長速度と予期せぬ侵入者のせいで上手くいかなかったようだけどね。骨折り損、ごくろーさまー。スッカスカの骨なんだから大事にしなよ、オジイチャン」
「・・・・・・」
楽巌寺学長が、垂れ下がった長い眉の奥から目をギョロリとさせて五条さんを睨みつける。
ふたりの間の険悪な雰囲気を察して、思い出した。
(以前に五条さんが言ってた。京都校の学長さんとそりが合わないって・・・
そんな二人の様子をハラハラしながら見つめていたら、
「生徒の無事も確認したことだ。悟、歌姫、冥は会議室へ来てくれ」
夜蛾学長が言った。
「じき侵入者による被害報告が上がって来る。今後のことも色々検討したい」
そうして、学長ふたりに続くように、歌姫さんと三つ編みの女性(冥さんっていうのか)が医務室を後にした。
「じゃあ和紗、僕も行くから」
五条さんが言った。
「帰りも車で送ってもらいな。僕は多分帰りが遅くなると思うから」
「はい・・・」
そう頷いて、五条さんを見送った。